第5話
英語科室についたが僕たち以外の班は来てなかったようだ。
「着きましたね!」
「あたしたち以外いないみたいね、ラッキー」
「そうね、早くスタンプ押してもらいましょう」
ノックをしてそれぞれ自分の名前を名乗り、先生の返事を聞いてから横にスライドして扉を開ける。するとそこに金色の髪と青色の水色の瞳の先生が―いなかった。実際にいたのはピッチリとしたスカートタイプのスーツを着た女性だ。
「みなさんこんにちは。私は一年生の英語を担当する高橋明日香(たかはしあすか)です。今日のオリエンテーション頑張ってくださいね」
ALTの先生ではないようだ。でも、こんな先生に英語を教えてもらえるのは最高かもしれない。
「スタンプカードは持ってますか?渡してくれればスタンプ押しますよ」
「お願いします」
萌々がスタンプカードを渡す。明日香先生はポケットから熊のスタンプを取り出して押す。その作業たった三秒。スタンプカードと一緒に問題の書かれた紙を渡してきた。
「こちらが問題です。残念ながらヒントを教えることはできませんが、もし問題に不備があったら教えてください」
僕たちは問題を見る。そこにはこう書いてあった。
『次の不規則に並んだワードを並び替えて正しい順番にしなさい。(時間制限は求めないが自分たちでよく考えて時間配分してください)
問一 どうも大量の二酸化炭素が地球温暖化の一因となっているようだ
(large/contribute/warming/CO2/apparently/,/of/global/to/quantities) 』
一問だけだが難易度高すぎではないだろうか。
突然だがここで読者のみんなに質問したい
『自分は英語ができる。できることを生かしてこの問題をすぐに解いてしまうのか、それとも周りのみんなに合わせる』
読者のみんなならどっちを選ぶ?もちろん後者のはずだ。僕?僕ももちろん後者の方に決まっている。なぜなら≪共感のできる男子がモテる≫からである。
「この英語の問題難しすぎないか?」
僕は英語は得意な方だと思う。それはもちろん僕が中学生の時、英語が話せる人はモテると思って必死に勉強していたからだ。日常会話で英語使わない分中学生活では無駄におわってしまったけど。
「あたし、中学の時こんなに難しいの習った覚えない」
「私も萌々ちゃんと同じです」
二人とも『うぅー』と頭を抱えている。しかしそんな二人とは違い、なんともない表情で彩花はすらすらと英語を解いていく。
「もしかして彩花さん英語得意なのか? 」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます