第15話 チンモク
それから、あの娘の話をしたり、いくつか自分の事を話した。
しかし、自分が来るより先に家を出てケーキ屋に向ったあの娘の帰りが遅いのが気になった。
「あの、少し帰るのが遅くないですか?僕が来てから時間経ってますけど。」
「大丈夫ですよ。お気に入りのお店であなたの好みに合う物を探しているんですよ、きっと」
そう笑いながら答えた。
「それなら、良いのですが。少し帰りが遅いので気になったので」
「心配してくれてありがとね。あっ、コップが空ですね。何か飲みますよね?」
そう言うと、冷蔵庫を開けカラフルなパックを取りだし二つのコップを液体が満たしていく。
「ありがとうございます。こうしていると初めてじゃない感覚になりますね」
「私もですよ。何度かお会いしてるみたい。ゆっくりくつろいでくださいね」
「はい。でも、そうしたいのですがいつまでもこうしていられないです。どうしてもあの娘に会いたいんです。」
「もう少ししたら帰って来ると思うんですけど・・・」
「はあ・・・」
それから、しばらく沈黙が続きジュースで喉を潤した。
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