第4話 計画実行
「狂乱は喧嘩を申し込まれたら必ず受ける集団なんだよ。だから、果たし状を渡せばいいの。」
「そんなこと出来るの?」
「出来るよ。私が果たし状を書いて渡す。」
「待って、そんなの危険だよ!」
「大丈夫。狂乱の誰かのポケットの中に入れるだけだから。」
「でも…」
「大丈夫だから。信じて!」
「わかった。それで延期にしてどうするの?」
「きちんとした計画を立てる。ただそれだけ。」
「そっか。じゃあ任せた!自分一人でやろうって思ってたけど1人じゃ心細かったよ。」
「だろうと思った。これからは協力者だからね。」
「うん!ありがと!都!」
「リーダー。こんなものがポケットに…」
「果たし状か。誰からだ?」
「それはわかりません。」
「そーか。」
今日の19時に
リーダー1人で来い。
売られた喧嘩は買うんだろ?
クシャッ
「いいぜ。受けてやるよ。」
「えっ。誰かわからない相手と戦うんですか。」
「当たり前だろ。今日の集会は延期する。みんなに伝えろ。」
「はい!」
「どうしたんだ。
「おっ!
「そっか。果たし状でも来たのか?」
「そうだ。俺一人でこいだってさ。殺す気でやらねえとな。」
「頑張れよ。」
「おう。」
「美波!!」
「都!どうだった?」
「上手くいったみたい!」
「そうなんだ!」
美波はひとまず喜んだ。
しかし、心の中では延期したことで湯地が酷い目に会い続けていると思うと苦しさは拭えなかった。
「そういえばさ。今の狂乱のリーダーって誰なの?色々調べてたけど出なくてさ。」
「今のリーダーは
「そうなんだ。顔とかも全然知らないな。」
「そんなもんだよ。一般的に喧嘩集団って言うのは喧嘩が好きな人にしかあんまり知られてないし、狂乱は有名だけど、グループ自体は知っててそのリーダーの顔や名前を知っているって人はそういないみたいだよ。」
「そうなんだ。」
「うん。」
「そういえばさ、なんで都は狂乱に詳しいの?」
「私の情報力は無限だからだよ!」
「何それ!!」
2人は笑った。
都の表情が作り笑いだということに美波は気づいていない。
美波はもうすぐその理由を知ることになる。
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