出会い

別

人生にはたくさんの出会いがある。

この世の中不思議なもので、なんでこんな人と出会えたのだろう という出会いも沢山ある。

話が脱線するが、私の夢は舞台役者になることだ。

これは相当昔から言っていたが、ちゃんと目指し始めたのは、ここ半年間くらいからだ。

一度ご縁があって小さな仕事を頂いた時もあったが、確かに楽しかったが、好きなことを仕事にする か 安定 を選ぶか で安定を選んでしまった私がいた。

ずっと持ち続けていた夢が現実になろうとしてる矢先に、私はその夢を自ら捨ててしまったのだ。

私はなんて弱い人間なんだ とつくづく思う。

過去に戻ることが出来るのなら、私は間違いなく私自身をぶん殴るであろう。

話を戻そう。

私は最近奇妙で運命的な出会いをした。

その方はタレントやら色々してる子だった。

最初はそんな事知らなくて、ただ普通に 可愛いな なんて不埒な考えで絡んでいた。

正直、好きになってしまってたのかもしれない。

いや、好きだった。この世の中どこを探しても、この先どんな出会いがあろうと、恐らくこの人以上に好きになれる人は見つからないだろう と、そう確信できるほどに。

そうか、これが恋ってやつか。

なんて、初めての感情に戸惑いつつ、私は少々浮かれていた。

詳細は何となく省くが、一般的に言う 失恋 の特殊ver. だと思っていただいて欲しい。

だってそうだろう、たまたま出会った人間が超絶私の趣味と合致してる人間で、たまたま凄い子だったのだ。

釣り合うはずもない、手が届くわけが無い。

アニメかよ ってくらいの展開に正直恐怖を覚える。

ただ、私はどうやら諦めの悪い性分なのだろう。

負けっぱなしは癪だな と何となく思ってしまう。

どうせなら、また役者を目指して、将来同じ土俵に立って見返してやりたい。

彼女は、弱くて仕方ない僕が捨ててしまったものを拾わせてくれて、捨ててしまっていたことに気づかせてくれた。

世の中不思議だろう。

これはまさに運命的な出会いと言える。

神様という存在は信じてはいないが、神様が 諦めるな とイタズラを仕組んだに違いない。

この出会いを粗末にし、また安定を選ぶことがあれば、僕は正真正銘のクズに成り下がってしまう。

絶対に粗末にはできない。するつもりも毛頭無い。

やってやろう。面白そうだ。

どんなことが起こるのか分からない人生で、これだけ面白い展開があるものか。

絶対にない。

起承転結 で言えば、まだ序章に過ぎない 起 の段階だが、これほど序章が面白い物語は絶対に面白くなる。そう確信できる。

これは僕が始めた物語だ。

結末をしかと見届けるまで、人生全てを賭ける。