第7話 採集ギルドと農家ギルド
レベル5になったので、そのままレベル5の漁師クエストを受けた。クエストはヤマメを3匹釣るというものだったけれど、ギルド内にはヤマメしかいない生け簀があったので、すぐに終わらせることができた。
《漁師クエスト「ヤマメって甘め?」を達成したのです。
経験値の上昇を確認しました。
レベルが上がったのです。
レベルが11になったのです。
ビギナーギャザラーブーツを入手したのです。
3,000リーネを入手したのです》
ええっ!
今度はレベル11まで一気に上がっちゃったよ。
「次はレベルが10になったらくるといいぞ」
「はい、もうレベル10を超えました」
「なにっ、もうレベル10になったというのか。だったら、北湖に行ってナマズを3匹釣ってこい。釣れたら報告にくるように」
《漁師クエスト「北湖の魚」が発生したのです。クエストを受けるのですか?》
クエスト番号:FS-003
クエスト種別:職業クエスト(漁師)
クエスト名:北湖の魚
発注者:デニス
報告先:デニス
内 容:レベル10になった実力を示すため、北湖でナマズを
3匹釣って、デニスに報告しよう。
報 酬:経験値1500×2 貨幣8000リーネ
中級漁師セット
「はい、わかりました」
《漁師クエスト「北湖の魚」を受注したのです。グラーノの北にある北湖でナマズを3匹釣り上げ、デニスに報告するのです》
(北湖って、ダンジョンがあるところよね?)
《そうなのです》
だったら採掘に行くついでに釣りをすればいいよね。
そういえば、採集家ギルドに行く途中だったんだ。
私は急いで突き当りにある採集家ギルドに向かい、扉をノックした。
中から聞こえた「どうぞ」の声を確認し、扉を開くと大きな事務机に向かって書類仕事をしているエルフの女性がいた。
「こんにちは、採集家ギルドに入りたくて来ました。アオイと言います」
私は他のギルドの時と同様、自分から声をだして挨拶をした。
「採集ギルドへようこそ。私はコリーナ。採集ギルドのグラーノ支部の代表をしている」
「採集家になるには、どうすればいいのですか?」
「まず採集家の道具が必要ね。このビギナーロガーセットをあげる。それを装備すれば駆け出しの採集家の誕生よ。そうね、ちょうど初級治療薬を作るのに必要な薬草が不足していると錬金術師ギルドから連絡があったところなの。薬草を10束ほど集めて来てくれるかしら?」
《採集家クエスト「薬草は基本です」が発生したのです。クエストを受けるのですか?》
クエスト番号:LG-001
クエスト種別:職業クエスト(採集家)
クエスト名:薬草は基本です
発注者:コリーナ
報告先:コリーナ
内 容:採集家に必要な装備を手に入れた。錬金術師ギルドから
依頼があった薬草10束の採集をしてみよう。
報 酬:経験値100×2 貨幣1000リーネ
ビギナーギャザラーマント
「はい、わかりました。早速行ってきます!」
《採集家クエスト「薬草は基本です」を受注したのです。薬草10束を採集してコリーナに報告するのですよ》
「ああ、気をつけてね」
漁師ギルドはギルド内の設備でレベルアップができたけれど、採掘と採集は外に行かないといけないみたいだね。
私はコリーナさんの声を背後に聞きながら、採集家ギルドを後にした。
残るギャザラー職はこれで農家のみとなったんだけどさてどうするか。というのも、採集ギルドから外に出るには農家ギルドの前を通る。この右側にある扉がそれだ。木で作られたとてもシンプルな扉に、「農家ギルド」と書かれた札が掛けられている。
《農家ギルドのクエストでは、ビギナーギャザラーボトムやグローブを入手できるのです。制限はないから、とにかく転職だけしておく方がいいのですよ》
(そうなんだ。じゃあ、農家もやっておくかな)
私は農家ギルドの扉をノックして、声を確認してから中に入った。
農家ギルドは裏庭に面しているようで、窓の向こうに畑のようなものが見える。
「ようこそ、農家ギルドへ。私は農家ギルドグラーノ支部のヤンだ」
ピクシー族のヤンが背中の翅を動かして私の目の前に飛んできた。
私は差し出された手を握り、自己紹介をする。
「ハーフリング冒険者のアオイです」
「早速だが、こちらがビギナーファーマーセットだ。この道具を使って訓練を受けてもらう。いいか?」
「あ、はい。大丈夫です」
他のギャザラーギルドと違って、農家ギルドは訓練があるんだね。どんな訓練なんだろう。
「では、そこに試験用の畑が4面ある。隣の畑のように、鍬で耕して畝を作って欲しい」
《農家クエスト「畑を耕そう」が発生したのです。クエストを受けるのです?》
クエスト番号:FM-001
クエスト種別:職業クエスト(農家)
クエスト名:畑を耕そう
発注者:ヤン
報告先:ヤン
内 容:農家に必要な道具を手に入れた。ヤンに指示された場所を
耕し、畝を作って畑にしよう。
報 酬:経験値50×2 貨幣1000リーネ
ビギナーギャザラーキャップ
「はい、やります!」
《農家クエスト「畑を耕そう」を受注したのです。試験農場の畑を4区画を耕して、ヤンに報告するのですよ》
(ナビちゃん、ビギナーファーマーセットを展開。試着モードで最強セットを用意してから、農家用の装備として登録したら適用してくれる?)
《もう終わったのですよ》
(あ、ほんとだ)
ほんの僅かな時間でナビちゃんが農家装備の手続きを全部済ませてくれた。
服装はビギナーシャツにビギナーボトム。チュートリアルで貰った装備だけど、万能装備ってところかな。
漁師ギルドで貰ったビギナーギャザラーブーツは靴底がゴム製で、甲の部分に鉄板が入っているみたい。とても重いけど、これなら採掘とかしていて大きめの石が足の上に落ちてきても安心だね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます