第9話 vsゲスイーノファミリー②
愛凛side
銃声、刀がぶつかる音が辺りを支配している。
拮抗はしているが、徐々に押され始めている。
バンッ
「」グハッ
バンッ
「」グフッ
やはり数の利があるのか、私の部隊がやられている。
「黒葉 愛凛、覚悟!」×2
愛凛「どけ!はぁぁぁ!」スパッ
そして刀を一閃し
「」グッ
「」ガハッ
バタッ
龍吾「やるねぇ…」ニヤニヤ
にやにやしている目の前の男に
愛凛「はぁはぁ…何がおかしい…?」
龍吾「周りを見てみろよ。」
私たちの部隊は気づけば、全員やられていた。
愛凛「お前たち、退避しておけ。」
そう、部下たちに命令する。
「し、しかし、それでは愛凛様が…。」
愛凛「私なら大丈夫だ。いいから下がれ!」
「…ハッ、ご武運を!」
そう言って、部下たちは退避していく。
全員退避したことを確認すると、改めて前に向き直る。
龍吾「さて、もういいかぁ?」
愛凛「律儀に待つとは、馬鹿か阿呆なのか?」
龍吾「いんや、雑魚には興味ねえだけだ。それにあの雑魚共には、俺たちの恐怖を広めてもらう為の種になってもらうのさぁ!」
そう、聞くと思わず
愛凛「アハハハハ…舐めるなよ?」
そう言った、愛凛から異常な威圧感がでている。
それを見たドン・ゲスイーノは身体を震わせながら、
龍吾「ど、どういうことだ。なぜ俺が震えている!?この小娘に恐れをなしているとでもいうのか!?」
周りを見ると、ゲスイーノの部下たちはあまりの威圧感に恐怖し、気絶していた。
愛凛「来い雑魚ども、あまり私を舐めると怪我だけじゃすまないぞ。」
龍吾「くそが!」バンッバンッバンッ
恐怖と苛立ちを隠しきれず銃を弾が無くなるまで撃
つ。
私は刀で全てそれを切ったり、弾いたりした。
愛凛「そんなおもちゃで、私は倒せん。」
龍吾「くそ、なら最後の手段だ。」
と言って、薬のようなものを持って、口に含んだ。
その瞬間。
龍吾「がっ、おおおおおおお!」
ドン・ゲスイーノから獣の遠吠えのような、叫び声が辺りにこだまし、筋肉が肥大化していく。身体のありとあらゆる血管が身体中に出ていた。
その姿は、もう人間と呼べるかどうかも怪しく、正しく化け物のような姿になった、男がいた。
龍吾「見たか!この俺はもはや無敵だぁぁ!」
化け物は、そう言いながらすごい速さで、私に近寄り、殴ってきた。
愛凛「」グハッ
とっさに両腕でガードをしたが、私の身体は壁に叩きつけられ、気を失いそうになる。
愛凛「ぐっ。」
まずいな、あの力は明らかに強い…。そんなことを考え、舌打ちをしたくなる。だが…。
愛凛「それで、やられる私ではない!」
愛凛は化け物に切りかかるが…。
龍吾「おいおい、そんなもんか!」
と、容易く防がれ、殴られる。
愛凛「ぐぁ、貴様その力をどこで手に入れた?」
龍吾「教えると思うか?雑魚が!」
と、目にも止まらぬ速さで殴られる。
私も必死にガードをし、いなして応戦する。
このままじゃ、やられると考えていた。そして、目の前の化け物が言う。
龍吾「ハンッやっぱり、クローバファミリーなんざ、雑魚も同然だ、最強と言われてるが、案外お前らのボスさんとやらは、1番雑魚だったりするんじゃねえのかぁ?」
愛凛「」ブツッ
その瞬間、私の何かが、切れた。
は?私達の愛してやまない凛怜が雑魚だと?誰よりも先に行き、率いたあの凛怜を?私たちの絶対のボスの凛怜を?この男はそう言ったのか?
愛凛「き、貴様……貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
そう叫んだ愛凛の周りには炎が舞っていた。
そして愛凛自身も神々しいまでに光り、その光が止んだ頃には、愛凛の姿が頭から狐の耳が生え、髪の色も綺麗な黒髪からきつね色を少し薄くしたような色になっている。そして尻尾が9本。その姿はまるで伝説上の妖怪九尾の狐と思わせる。美しき女性となっていた。
愛凛「貴様は断じて許さん。私の炎で骨の髄まで燃やしてやろう。貴様が存在すること自体が罪なのだから。」
と、愛凛は相手にそう言い放つのだった…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます