第3章 鎖に繋がれて

僕らが恋人同士となったあの日から、今日。

僕は彼女と学校生活を過ごす機会が多くなった。

僕は今になって聞いた。「なんで姫月は僕のこと好きなの?」姫月は「君のように独りで生きている人の支えになりたかったんだ。あとは私は君のような静かな人が好き。だけど、私は臆病だから告白出来なかったんだ。」少し顔を赤く染めてこう言った。

僕は少しほっこりした。僕は彼女に対して「姫月にずっとそばにいて欲しい、僕もそう居てくれるような魅力のある人になるから。」と独占するというような感じをした告白をした。独占欲が強かった。

姫月は「私でいいなら、いいよ。今でも十分魅力的だよ。」と言う。「でも、私さ。長く生きられるか分からないよ。」と言って彼女は右腕の裾を捲り、僕に見せてきた。並列した縦線が赤く染まった瘡蓋となっていた。僕は絶望した。彼女は精神を傷んでいた。僕は「何があったの?」と頼りない一言で尋ねた。

「友達に虐められてる。裸にされたり、蹴られたりして……」とても酷すぎて聞けなかった。奴らは犯罪者だ……。姫月は自分を居てはいけない存在であったと感じていたのだ。だからこそ、「僕のそば」という彼女にとって生きていける数少ない場所に身を預けているのだ。彼女はそう教えて「いきなりごめんね、聞いてくれてありがとう。」と言った。「大丈夫、もう大丈夫だから。」と頼りない言葉を放ち、抱きしめた。僕と彼女は鎖で結ばれた。僕は悪魔なんだ。

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