第13話 武器と出発
「装備ですか?」
「ええ、武器と防具は冒険者に必須です。シェリーさんは魔法を使う後衛ですが少なくとも接近された時のために何かの武器や防具は持っていたほうがいいでしょうね」
「あ、でもギンリュウさん。このコートは中々の物ですし防具は必要なさそうですよ」
ギンリュウさんに割り込みいつの間にか私の横に立っていたセシリアさんの目は淡く光っている。チラリとみた時に気付いたので体が跳ねるほど驚いてしまった。
その様子を見てセシリアさんがフフッと笑う。
「これは【識別】という魔法で本人のレベルに寄りますが武器や防具や道具の品質や効果などを見ることが出来るんです。シェリーちゃんのそのコートは色々な耐性や効果を持ってて凄いです。これだけで5万ギオいってもおかしくないぐらいで…」
5万ギオって大体500万円…え、このコートそんなに行くの…? よく奪われなかったな…。見た目普通のローブだからかな?
キールさんがボクの手足を確認し悩むようなそぶりをするとふと呟く。
「と…なると、ナイフだな。杖でもいいが接近戦に持ち込まれた時用に持っていたほうがいい。そもそもどのぐらい魔法が使えるかわからないしな」
「見た目からして魔法で身体能力を上げるインファイト型ではないでしょうしね」
「シェリーちゃんはどんな魔法が使えるんです?」
そう言われるとそういえば教えてなかった気がする。
とボクは手をかざし闇以外の雷、風、土、火の魔力の塊を浮かばせ、それを円になる様に回転させた。
「4つの属性の魔法が使えて雷、風、土、火の順で使いやすいです」
「ほう…となると実践では雷と風を使っていったほうがいいですね」
「雷は攻撃系、風は守りや援護系の魔法が使いやすいのでバランスもいいかもです」
火の魔法も岩をえぐるぐらいの威力があるけどこれは純粋にボクの魔力量が多いからかな。そういえば呪文とかいくつかは知っているけどこの世界の魔法の習得方法ってあの本を読むみたいな感じであっているのだろうか…?
「まぁどれほど魔法を覚えているかは分かりませんが今回は採取だけなので使うことはないでしょう。それほど自由に動かせるのでしたら2階級までの魔法は使えるでしょうし」
また知らない単語が出てきた…仕方ないけど初めて知ることが多いなぁ。
で、結局武器はナイフにすることに決まり武器屋にでも行こうかと話になるとキールさんが懐から大ぶりのナイフを取り出した。
「少し古いがそれでいいだろ。ちゃんと武器としても使える」
「おぉー…凄い」
「自分を切りつけないように気を付けてください」
ギンリュウさんに注意を受けながらキールさんからベルトも一緒にもらい腰に差す。
その場でくるりと回ってみた。おぉ、中々いいんじゃないかな。
「ブラッドコーティングしてあるから刃こぼれ以外の手入れはしなくていい」
「まぁ刃こぼれは自分達にもどうにもできないので店に頼むしかないのですけどね」
知らない単語がまた、名前的に血脂とかは気にしなくてもいいってことだろうか。
「みなさーん、それでは向かいますよーっ」
「では行きましょうか。シェリーさんとあった近くの森へ」
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遅くなって申し訳ありません。転職したり色々とリアルが忙しくて…
話が進まない…
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