第21話 ゲーテも飲んでいた?
二杯目は下面発酵のドラフトビール、ピルスを注文。
ジョッキグラスに書かれたビンディングの文字。店の看板ビールなのだろう。
透き通った黄金色、苦味とキレが特徴のこのビールは一八七〇年、フランクフルト旧市街地の醸造所で生まれた地元ビールである。
食事メニューは英語とドイツ語の二カ国語表記されている。サクヤはドイツ語が不得意なだけにありがたかった。
肉料理が食べたかったので、豚のフィレ肉とマッシュルームソース、シュペッツレと野菜付きを注文した。
豚のフィレ肉は柔らかく、香ばしい焼き加減が最高。添え物のドイツパスタ、黄色いシュペッツレは中に卵が入っていて、コシがあり、すいとんや刀削麺の食感に似ていた。
スマホで検索してみると、フランクフルト出身の文豪、ゲーテが通ったとしても有名な店で、名物のりんご酒のほかにも豊富な郷土料理が揃っていると説明されていた。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(一七四九年八月二十八日~一八三二年三月二十二日、八十二歳没)は詩人、劇作家、小説家、自然科学者、政治家、法律家であり、ドイツを代表する文豪。小説『若きウェルテルの悩み』、『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』、叙事詩『ヘルマンとドロテーア』、詩劇『ファウスト』など広い分野で重要な作品を残した。
サクヤはりんご酒を飲んでみた。
アルコールを甘みのないりんごジュースで割ったような感じではあったが飲みやすく、悪くない。ビールの旨さには負けるけれど。
最後にアプフェルシュトルーデルのバニラアイス添えというスイーツを食べた。アップル・パイ似ているが、りんごをクレープ生地で海苔巻のように巻いたスイーツだ。中には温かいりんごがぎっしり入っており、バニラソースをつけて食べる。
ドイツやオーストリアでは定番のデザートらしい。
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