第28話 大蛇
『オルト、今のレベルはいくつだ?』
『レベル?…分からない…』
『?ステータス見れないのか?』
森の中を進みながらアストルはオルトに現在のレベルを聞くが当の本人が分かっていない様子、それに驚いたアストルはステータスの存在を知っているか問う
しかし、それすらも分からないオルト、仕方なく一から順に説明して確認を取ると無事にステータスを見る事が出来た
名 オルト 種 ゴブリン
Lⅴ 6/15
HP:320/320 MP:40/40
力:F- 守:F- 速:F- 技:G- 魔:G-
【スキル】
木の実拾い Lv1 逃げ足 Lv1 勇気 Lv1
【称号】
木の実コレクター 俊足 変わり者 ネームド
オルトのステータスを見ると自分との違いに面食らうアストル、基礎数値だけ見ればそんなに変わらないが、スキルや称号そして加護が無いので随分とこざっぱりしていた
『いやまぁこれが普通なんだろうけど…改めて自分の異常さが分かるな』
『?おいらのステータス変だったか?』
『いや別に変じゃなかったぞ…(変なのは俺の方だし)』
『今何か言ったか?声が小さくて聞こえなかった』
気にするなと言いながら話を誤魔化し別の話題にすり替える、そうこうしている内に新たな獲物がやってくる
『それじゃオルト、戦ってみようか』
『お、おいら戦う?』
『そうだ、お前の成長に必要な事だからな、大丈夫だ俺も危険の無いようフォローするから』
『わ、分かった』
決意のこもった戦う覚悟の出来た眼差しを向けてくるオルト
「シャァァァ~!!!」
林から出てきたのは一匹の蛇だった、緑と黄いろの縞模様で見るからに毒々しかった、さらに特筆すべきはその大きさだろうゆうに15メートルは超えていた
『(デカいなこんな大きさ映画でしか見たことない)図体はデカいが大丈夫だ、援護するから好きに攻撃しろ』
蛇の大きさに驚いたもののすぐに冷静に指示を出すアストル、そして指示を受けたオルトも臆することもなく直ぐに蛇に向かう
『うおおおおおお!!!』
「シャァァァァ!!」
相対する蛇は逆に自分を見て恐れず逆に向かってくる小さな生き物に驚き身を固くしてしまう、そしてその隙にオルトが蛇に噛みつく
「ギシャァァァァ!!」
武器を持っていないオルトが出来る攻撃は噛みつきかひっかく事しかできない、その二択で噛みつきを選ぶのは正しかった、ここでひっかきを選んでいたら傷一つ付けられずに弾き飛ばされていた事だろう
逆に噛みついた事で蛇から反撃を受けずにいられ、さらに持続的にダメージを与えらるもちろんオルトだけではそこまでダメージが出ないのでアストルが補助魔法でオルトの攻撃力を底上げして蛇にそこそこなダメージを与える
「シャッ」
『!?』
冷静になった蛇はオルト目掛けて尻尾を打ち付ける、物凄い勢いで振るわれた尻尾は鋭い風切り音の後さっきまでオルトの居た地面を打ち付ける
轟音と共に舞い上がる土煙、それと共に飛んでくる土の破片、これを見ただけで先の一撃がどれほどの物か分かる、攻撃をすんでのところで避けたにも関わらず吹き飛ばされ転がるオルト
「シャァァァァ!!!」
土煙の中から口を大きく広げて勢いよく蛇が飛び出してくる、オルトは咄嗟に腕を顔の前で交差して身を守ろうとする、しかし当然そんな物で防げるはずもないのでアストルが素早く動く
「
アストルが唱えた瞬間身動きの取れないオルトとそんなオルトを丸呑みにしようと口を大きく開けて飛び掛かってくる蛇の間に分厚い土の壁が現れる
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