第23話 セーブデータ
「まぁ、過ぎた事を気にしていても仕方ない、せっかく全ての基本属性魔法が使えるようになったんだ、今は修行を始めよう」
アストルは落ち込むのをやめて修行を始めるアガレスが残した魔法の書物は一冊二千ページ程もあるまさに凶器レベルの本になっている、そしてそれが三十冊もある
「はぁ、俺のこの貧弱な体じゃ一冊持つので精一杯、どれほど時間がかかるのか見当がつかねぇな」
そう言いながらも本棚からさっそく一冊目を取り出し机に運ぶのだった
13年…修行を始めてからそれ程の長い月日が経った、そしてアガレスの墓の隣で一匹の年老いたレッサーゴブリンが墓標に寄りかかっていた
「師匠…やりましたよ、師匠が残した物全て覚えきりました見てください」
名 アストル 種 レッサーゴブリン
Lv 10/10(進化不可)
HP:1/1 MP;1800/1800
力:H- 守:H- 速:H- 技:F- 魔:F
【スキル】
セーブ&ロード 物理攻撃耐性(中)Lv10 状態異常耐性(中)Lv10
身体強化(中)Lv10 魔法 Lv10 武芸百般 Lv10
超成長 Lv10 宝探し Lv10 叡智の結晶 Lv10
暴食 Lv10 忍耐 Lv10 勤勉 Lv10
鑑定 Lv10 料理 Lv10 家事 Lv10 複合 Lv10
【魔法】
火(中)水(中)風(中)土(中)光(中)闇(中)無(中)
【称号】
転生者 最弱の魔物 同族殺し 神狼のお気に入り ネームド
複合士 賢者の愛弟子 暴食 忍耐 知識の探究者 努力家 勤勉
スキルコレクター ウェポンマスター 伝説の家政婦 至高の料理人
叡智を宿す者 本の虫 複合士 限界点 魔法適正
魔導神の称賛 武神のお気に入り 家事女神の応援 料理神の期待
【加護】
神狼の加護 魔導神の加護 武神の加護 家事神の加護 料理神の加護
「やはり種族限界でここまでしか育ちませんでした…」
種族限界、天より定められたその者の成長の限界、アストルは知識として覚える事はできた、しかしそれを実際に身につけるにはレッサーゴブリンでは不可能だった
「寿命も師匠の読み通りきっかり20年でした」
本来レッサーゴブリンの寿命は5~10年とされていた、しかしアガレスにアストルと言う名を与えられた事により伸びたのだ
「俺も師匠と同じように最後は悔しがりながら笑って死にますね」
力なく墓標に寄りかかりながらアガレスに伝えるように言う
(畜生、死んで転生してまた死んで…そして極めつけがたった20年で寿命とは…ついてねぇ…)
アストルは初めてこの世界に来た時の事を思い出していた、女の子を助けて死にそして洞窟で目を覚ます、そこから何度も何度もあっけなく死んで、やっと動けるようになって外へ出たら死んで、トラックに轢かれてから死にまくりだった
そんな中でアガレスと出会い名を貰い師事した、勿論修行中何回か死んだが
走馬灯のように次から次に思い出が蘇る、そして次第に眠くなっていき徐々に目を閉じる
【対象の死を確認……ロードを開始します…】
【対象の死因“寿命”と断定…】
【対象の行動パターンを分析…行動に沿うスキルを獲得します】
【種族限界を確認、スキル限界突破を獲得します】
【進化不能状態を確認、ロックを解除します…進化の道を開放します】
【セーブデータを確認……セーブデータ1を確認、ロードします】
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