第16話 食事

(どうだこれで文句ないだろ…)


「Zzzz…ん…やっと終わったか、どれどれ…」


 名 アストル   種 レッサーゴブリン

 Lv 4/10

 HP:10/10 MP;5/5

 力:H- 守:H- 速:H- 技:H- 魔:H-

【スキル】

 セーブ&ロード 思考加速(中)Lv4 精神耐性(小)Lv1 

 毒耐性(小)Lv1 物理攻撃耐性(小)Lv1 身体強化(小)Lv1 

 暴食 Lv1  忍耐 Lv1 瞑想 Lv1 成長促進 Lv1

 物あさり Lv1 中級剣術 Lv1 中級棍術 Lv1 複合 Lv4 

【称号】

 転生者 最弱の魔物 同族殺し 神狼のお気に入り 賢者の弟子 ネームド

 複合士

【加護】

 神狼の加護 


「ふむ、まぁ多少は良くなったかの」


(滅茶苦茶苦労したんだぞ?これ以上を求められても困る)


「確かに現状これ以上の複合はできないしのう、ならばこれより修行に移るとするかの…」


 グウゥゥゥゥゥゥゥ~


(そんな事より腹が減った…)


 スキルの複合作業に没頭していたため食事を食べていなかった、その事に気が付いて腹の虫が鳴いてしまったアストルはアガレスに食事を催促する


「そういえばそうじゃったの飯時もステータスとにらめっこしとって食っとらんかったし」


 そう言うとアガレスはどこからか取り出した杖を使いそれを軽く振る、するとアガレスの周囲に食器や調理器具等が浮かび上がり調理を始める


(それどうやってんだ?それが魔法?)


「その通り、これがお主がこれから覚えていく魔法の応用の様な物じゃ、魔法も鍛え上げればこのように手足のごとく扱える」


 アガレスの言う通り調理器具はまるで人が本当に扱っているようだった、そしてそこから数分で豪華な朝食を作り上げた


「さぁ出来たぞ、遠慮せず食べなさい」


(あぁ、腹減って死にそうだからな…いただきます)


 アストルはしっかり両手を合わせて挨拶をすると一気に食事を口の中に流し込む様に食べ始めた、しかしその勢いも二口目を運ぶ手と共に止まった


「ん?どうした?まだまだあるぞ?喉にでも詰まったか?」


(…まずい)


「へ?」


(クソまずい)


「な、なんじゃってぇ!?…わ、儂の料理がまずいじゃと!?」


 アストルの衝撃発言に驚くアガレス、驚きと共に怒りがこみ上げてくる


「せっかく作ってやったのになんじゃその言い草は!」


(いや、感謝はしてるんだが…ちょっと食べてみてくれ)


 そう言ってアストルはスプーンで一すくいしてアガレスに寄越す、まだ少し怒りが残っていたがその怒りを抑え差し出された料理を口に含む


「なんじゃこれ!?ぺっぺっ、こんな物食えたものではない!」


 さっきとは打って変わり今度はアガレス自身が料理の不味さにアストルよりも大きく反応する


(だから言っただろまずいって)


「それはそうじゃが…」


(魔法を自慢してた時に調味料でも入れ間違えたんじゃないか?)


 アストルに言われてそうかもしれないとアガレスも考える、魔法の制御などアガレスにとってはまさに朝飯前だが集中力が乱れれば制御が甘くなるのも質然と言える


「儂も耄碌したのぅ、この様なミス百年前ならあり得んかった…」


 自身の衰えに酷く落ち込むアガレス、しかしそんなアガレスの気落ちよりも気になる事があった


(100年前って、爺さんいったい歳いくつなんだよ…)

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