余談

ここで余談にはなるが、この世界の冒険者とそのランクについて話しておこう。





冒険者とは、その言葉の通り世界各地を巡るいわゆる旅人に近い。



今、俺がそうしているように旅先で依頼を受け手柄を立てる者。



未発見の土地や、より安全な交易路、薬草などを調査し功績を挙げる者。



性質は様々だが、冒険者は皆、ギルドによって所属、および管理されている。



逆に管理されずに冒険者を名乗る者は流浪者などと呼ばれ、その扱いは野盗などとさして変わらない。



そして、ギルドに所属すると知識と身体能力を試験され、その結果をもとにギルドランクが発行される。



そのギルドランクはギルド、及び人類への貢献度をもとに昇格、降格することがある。



因みに、戦争などで冒険者を兵として国家が雇う戦時雇用の仕組みがあるのだが、そ

れについても、所属国家への貢献度を中立のギルドが判断している。



ギルドランクは最高でSランク。



Sランク認定者は圧倒的な実力だけでなく知識に経験、功績やギフトの稀有、人格など、さまざまな視点から判断され、存在自体が伝説のような者。



つまり、転生者の確率が非常に高いとも言える。



とはいえ、認定される者はあまりに少なく、Sランクそのものはただの都市伝説に近しいものがあるかもしれない。



Sとはsecretやstrategyのイニシャルと言われている。




およそ一般的に認知される最高ランクはAランク。



とはいえ、やはり認定者数は限りなく少ない。



Aランクとは大規模な魔物の襲撃など、未曾有の災厄などを対処するための、いわばギルドの切り札であり、強大な実力を持ちながらあらゆる専門的な知識を有していな

くてはならないとされている。




レイムが認定されているBランク。



これはAランクを天才と形容するならばBランクは秀才と言えるだろう。



何か一点に突出した才を持つ者が多いランク帯であるようにも思える。



努力でたどり着ける限界とも言われるが、途方もない努力をしてなお、Bランクには辿り着けない冒険者もいる。



レイムがBランクに史上最年少で認定され、その時は彼女の出身国などでSランク候補とまで言われていたのが記憶に新しい。


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