交易都市メルロディン -夜- 2
そんな話をしているうちに、二人とも注文し、少ししてウェイトレスが運んで来た。
俺は肉料理、レイムは魚料理に手をつける。
「おいしいの、それ」
と、フォークをちょいちょいとさせながら、一緒に頼んでいたビールを指す。
「あぁ、うまいぞ。飲むか?」
とジョッキを差し出してみるが、彼女は眉をひそめて首を横に振った。
「いらない、そんなのよりクレリッツの方がおいしいし」
とレイムは自らの手元にあるグラスに入った透明の飲料を飲む。
見た目はサイダーに近いが、味はもっとフルーティらしく、この世界の代表的な飲み物のひとつである。
「舌が子供だな」
と茶化すと、
「子供よ、見ての通りね」
彼女は舌をべえっと出してそう言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます