最終話 あの夏、いなくなった君へ

あの日、あの夏突然みんなの前から姿を消した君。


ああ、あの頃の君は一体どこに行ったんだろう…。あの輝きは一体どこにいってしまったんだろう。


ねぇ…君はどこにいったの?


◇◇◇


「ん…?あぁいつの間にか寝てたのか───」


固い床の上で身体を起こすとガチガチと痛みが全身に伝わった。


久しぶりにあの頃の事を思い出したな…。


あの帰り道、それはとても悲惨なものだった。君は酷い女の子だよ…。みんなをあんなに泣かせて。


僕はあの時、君に恋をしていたよ。

それは今では懐かしい思い出だけどあの時は君に会う事が人生で1番楽しい事と言えるくらい、僕は君を愛していたよ。


結局いくらみんなが探しても君は出てこなかった。


まあ、そりゃそうだよな…。


あの4日前から


君は


もう


いなかったんだから――。


「216番、面会だ」

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