第95話
抱きついて直ぐに我に返った。
こいつは間違いなく自称姉!
とはいえ、イオリが「おーーー」と声を上げて感動しているよう出し、なんか周りが『パチパチパチ』と拍手しているし、自称姉もぎゅっと抱きしめてくるので、なんか強引に引き剥がしにくい。
相棒、一体何があったん?
『驚きデス』
そうか、まぁ、分からんよね。
「この前はすまなかった!
お主が居なくなって、我は限界だったのじゃ!『ゴキ!』」
「ガハッ」
「ああああ!
ま、魔王さまぁあああ!」
いてええええええええ!
何すんだこの自称姉わぁ!
『背骨が折れたデス』
分かってるわぁ!
っていうか冷静に分析する前に助けろぉ!
イオリの悲鳴を聞きながら意識を無くしそうになったが、逝ってしまう事はなかった。
『身代わり紋が発動したデス』
分かってるよ!
くっそーどっかに逃げ出せると思ったのに!
ぶん殴ってやる!
っと思って嫁・・・じゃなくて自称姉を睨んだが、真っ青になっても硬直していた。
ジェントルマンとして、これは殴れない。
「魔王さまぁあああ!
何てことするんですか!
世界が滅んだらどうするんですか!
私いやですよ!
死にたくないんで!」
イオリが自称姉にマジ切れしてる。
世界が滅ぶ?
「もう、いい」
とりあえず、イオリがぶっ殺されないか、心配なので制止する。
世界が滅ぶってどうゆうこと?
『不明デス』
「歩きながら説明しよう」
自称姉が俺に本を渡して歩き始めるとおっぱいが大きい羊のメイドさんがお姫様抱っこしてくれたので極楽状態で本を開いてみる。
「その本は我がこの世界が滅んだ時代に転移させられ時に未来のお前から貰ったものだ」
未来の俺?
本を開くと白紙のページが続いていたが、途中から日本語で書いたページがあった。
俺の文字なのは一目でわかった。
内容を要約すると・・・
人間の神様の力を得たハルオに何度も何度も自称姉の時よりも遥かにエグいハードで性的な凌辱プレイを受けた結果的、最大級の怒の力で世界を吹き飛ばしたらしい・・・
未来の俺の時は自称姉と喧嘩してたからハルオにおそわれた時に助けてくれなかった。
くれぐれも仲良くするように・・・
なお今の自称姉には未来の自称姉と2人がかりでエッチでイチャイチャな事をたっぷりしてあげて、俺なしでは生きていけない状態に仕上げたから後はよろしく!?
え?
いや、まぁ、いやじゃないけど・・・
相棒、どうしよう。
『受ける一択デス』
そ、そうだよな!
俺なしで生きていけないって、ムフフフフ。
ワクワクが止まらんぞ!
次のページを読むと具体的にハルオから何をされたか書いてあった・・・
ぶっちゃけエグかった。
あいつ、ドSにも限度ってもんがあるというか、かなりヤバいサイコパスだな・・・
読んでて吐きそうになった。
『あの人間が近づいてきたときは、全力で排除するデス』
そうだよな!
頼むよぉ、凌辱プレイは無理だから!
「我が未来から戻って来た後、その本に現れる文章に従って行動してきた。
この装いもお前の好みがその本に現れたからじゃ。
それに・・・
これからはお前と一緒に暮らしたいのだが良いだろうか?」
おお、ほんのり顔が赤い。
本当に仕上がってるんじゃないか
!?
仲良くしないとハルオに教われた時助けてくれないって話なのでコクコクと頷くと自称姉は、ぱぁっと笑顔になった。
ぶっちゃけ可愛いが、初めて出会った時の惨さが頭に浮かぶんだよな。
『人格が変わった理由を聞くデス』
「人格、変わり、すぎ」
確かに初めてあった時とは別人レベル。
この本の事も何か孔明の罠的なものである可能性もある。
可愛くなったのは見せかけだけで実はどっかに監禁したとたんに豹変。未来のハルオレベルの凌辱プレイをされるかも知れない。
「うむ・・・
そうだな・・・
未来のお前がその本をくれた後、突然姿を消しおった。
過去に戻る門が開くまでかなり長い間一人で放置されての・・・
その、また、おかしくなっていたようだ・・・」
「一人?」
「そうじゃ!
何も無い所でずーっと一人で500年も待ったのじゃぞ!
酷くないか!」
「むぅ・・・」
ダンジョン最下層で500年居るのと同じだな・・・
想像するだけでも恐ろしい・・・
とりあえず信じることにする。
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