第94話
むぅ・・・
重い・・・
目が覚めると見たことの無い天井。
おなかの上にはトグロを巻いた巨大なウンチじゃなくて黒蛇君が眠っている。
相棒・・・
ここどこ?
『寝室デス』
それはわかってるよ。
確かメイド長さんに貯まっていた性欲的なものをすべて絞とられた後、気を失ったんだよな。
あれは良かった。
でも、当分もういい
女子にも賢者タイムがあるとは驚きだ。
さて、今後の身の振り方だ。
フィリアは吸血鬼になってミリアさんと連み始めたみたいだから大丈夫そう。
ヒナタは不明。
恐らくお仲間達と合流してるよろしくやってる可能性がたかい。
今、一番危険な状況なのは俺だな。
自称姉と遭遇して強制痛覚耐性上げが始まってもおかしくない。
更に街に攻撃をしている魔王的な軍団のTOPになっている。
つまりもう逃げるしかない!
でも、相棒。
ここも転移魔法使えない感じ?
『YESです』
俺も魔法スキル上がったな。
感覚で分かるようになった。
取りあえず起き上がると全身が写る大きな鏡があった。
「嫁・・・」
おーっといかん。
またダンジョン最下層で発症した悪い病気が発症した。
あの子はどう見てもJC位の少女。
ヒンヌーにしてくびれ小さく、漂う幼い未熟な未成年感!
事案である。
犯罪である。
ロリコンである!
『女体の神秘の探求と言って色々やってたデスガ?』
馬鹿やろう!
これから寿命で死ぬまでこの体で生きていくんだろ。
体のメンテナンスの一環だ。
病気になったらしんどい思いするの俺だからな!
『ソウデスカ』
ところで指、腕、足、首といたるところに白い文字っぽい物が書いてある。
相棒、これ何?
『身代わり紋デス』
身代わり?
『致命的なダメージを受けても。死ななくするデス』
ああ、よくゲームに出てくる奴ね。
・・・
・・・
・・・
ちょっと待って、これって強制痛覚耐性上げの準備じゃないの?
『不明デス』
死んでも逃げられないようにするつもりじゃないのか?
『およそ100回分Death』
おい、シャレにならないダジャレを言わなかったか?
『快楽に身をゆだねた結果デス』
馬鹿やろう!
身をゆだねたではなく処理したと言え。
リビドー的な物を適切に処理しただけだ。
とりあえず身代わりの紋ってやつを解除してくれ。
『解除不可デス』
オッケー分かった。
じゃあ、安全を得るために俺が遣るべき事についてアドバイス頼む。
『情報不足デス』
おいぃぃ!
などと相棒とやり取りをしていると、がチャリとドアが開き羊のメイドさん達がずらずらと入ってきて、髪を整えた後、ヒラヒラましましのワンピースを着せられた。
そして着替えが終わると黒蛇君が巻き付いてきて右肩の上に頭を載せた。
ところで相棒。
呪いのパンツが違う奴に変わってね?
『交換していたデス』
おー、ひょっとして普通のパンツか!
今までパンツはいたままお花摘んでたから、注意しないといけないな!
『貞操パンツデス』
え?
『新しい貞操パンツに履き替えたようデス』
「普通、パンツ、履き替え」
相棒の話を聞いて、即、羊のメイドさんに履き替えを要求すると、イオリが現れた。
「あー、えーっと、これから皆さんと昼食です。
遅れて入ってきたイオリ、なんかそわそわしてるな。
っていうかパンツの話、無視すんなや!
まぁ、お腹空いてるので飯食ってから、パンツについて話し合う事にする。
「皆、さん?」
ところで、いったい誰と飯を食うんだ?
「えーっと、フィリアさんにヒナタさんとお連れの方々に・・・
魔王様です」
「え゛!」
ヤベェ!
あの野郎ついに来やがったよ。
こうなったらヤケクソだ!
全力悪臭魔法で逃げるぞ!
「あー、あの!
落ち着いて下さい!
ご懸念されている、強制痛覚耐性上げなんて絶対に無いですから!」
ん?
そうなの?
いや、なんで痛覚耐性上げを恐れてるって知ってるの?
「恐れて、ない」
「あー、そうですねー
取りあえず、皆さん待ってますから行きましょうねー」
「断固拒否、する」
イオリは難しい顔して凄く困っている感じだが、俺の安全の為だ許せ。
イオリ達を振り切って扉を開けると、目の前にまた大きな鏡があった。
俺がダンジョン最下層で嫁に着せていた服の中で一番のお気に入りだったヒラヒラ満載の明るい茶色のエプロンドレスに青いブローチの組み合わせ。
少しうつむいていることで、ポニーテールの質素で大きめのリボンがアクセントになっている。
清廉にして暖かく家庭的でとても優しく落ち着いた雰囲気。
お、俺の理想の嫁が・・・
『ロリコンデスカ?』
黙らっしゃい!
気が付いたら理想の嫁に抱きついていた。
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