第35話
斬られた左肩から黒い煙のようなものが出ている。
「いて・・・ん? あれぇ?」
ズキズキと肩に痛みが走るため、思わず零した言葉が日本語だった。
いつもは何か経由して話している感覚があったが、今は前の体のような感覚で直接言葉がでてる気がする。
後、体に浮き出ていた厨二心くすぐる魔力回路的な物がきえた。
相棒!
・・・
・・・
・・・
屍のように反応がないな。
後、だんだん体が動かなくなってきた。
「はぁはぁ・・・ うふふ、効いてる、?~&%$」
苦しそうな顔でニヤニヤ笑う、乗っ取られミリアさんの言葉がおかしくなったというより何言ってるのかわからなくなっていく。
これってやっぱりあれだ。言語理解スキルがクラッシュしたとおもう。
もういい加減どうにかして欲しいレベルのバグ持ちスキル。
ついに壊れたか・・・
乗っ取られたミリアさんは両手を会わせてねブツブツいいながら、何か祈っている何言っている
足元に魔法陣的者が現れて、目の前に巨大な時計が現れて、文字盤が開くと中は真っ暗だった。
「?~&%$! +>。?^@s!!」
なんか、凄い凝ったギミックだな。
乗っ取られミリアさんはかなり疲れて居るようで、はぁはぁと肩でいきしながらどや顔で何か言っている。
逃げたいんだけど、身体うごかんし、相棒は反応ないしどうしよう・・・
「+>。?^@s!!」
乗っ取られたミリアさんは俺のうしろに移動して、時計の中へ入れようと背中を押してきた。
中に入るとひどい目にあいそうなので、頑張って抵抗したけど、無理っぽい。
時計がゴーンゴーンと鐘の音を鳴らし始めた。
「+>。?^@s!!」
乗っ取られミリアさんは何言ってるかわからんし、気味が悪い肩から出る煙は両肩からと口元までひろがるし嫌な予感しかしねぇ。
「助けてくれ。相棒!」
思わず日本語で助けを求めたら、時計の中から見たことのある足が現れ、乗っ取られミリアさんの顔面にクリーンヒット。
ゴロゴロと転がり、激しく壁にぶつかった。
痛そうだな・・・
そして見覚えのあるというか、よくしった水着マントを着た金髪紅目の美少女がどす黒いオーラを放ちながら、時計の中から出てきて、まっすぐ乗っ取られミリアさんの方に向かって走っていき、さらに激しく蹴りあげた。
「ひゃっはーーーーー! ぶっ殺してやるよタイマーーー!」
おお、どうやらクラッシュした言語理解が復旧したようだ。
あれは元人格ちゃん?
すると、今の俺はどうなってるん?
黒い煙と時計が消えて体が動くようになったので、手を股間に移動させて、今は無き本当の相棒が復活していないか確認してみる
ないな・・・
三つ編みにした髪の毛を見てみる。
うん金髪だな。
相棒いる?
『無事だったようデスネ』
おお、良かった!
ところで、この美少女ボディとそっくりな女の子が、おるんだけど?
っていうかミリアさんをぶっ殺す勢いで殴る蹴るしてるんで助けたいんだけど?
「な、なんで二人ぶへぇ!」
むごいな、後頭部に足を乗せてグリグリしてる。
「ヒヒヒ、いい具合に弱って、吸血鬼の中にいるなぁ。これからたーっぷりと遊んでやるからな!」
「クッ!失敗だわ!
今日は引いてあげるわ!
覚えて起きなさい!
・・・
・・・
・・・
え!出れない!
ぶへぇ!!」
「ひっひっひ。
逃げないのかぁ?
た・い・まちゃん。
吸血鬼って、頑丈で長持ちするから徹底的にあそんで我無しでは生きていけないようしっかり調教してやるよ@ハート」
乗っ取られミリアさんの後頭部をゲシゲシグリグリしながら、調教とかとんでもないこと言ってるな。
とりあえずは殺す気は無いようだから、様子見だな。
調教とか気になるけど、あれは何者なんだ?
『アクセスが不可だった記録を分析する事が出きるようになったデス。
もう少し待つデス』
ふむ、テンプレ的には平行世界からきたもう一人の元人格ちゃんとかかな。
「やめろぉ!」
ワイアットさんの剣がもう一人の元人格ちゃんの胸を貫いた。
「あーーーーーーはっぁん!
気持ちいい!
ダーリン!
我をあなたの得物で貫いたくれたぁぁあ」
剣を持つワイアットさんの腕を掴んで、剣ごと胸の中に手をいれた。
そして腕を胸の中にぐっちょぐっちょと抜いたり差したりし始めた。
あばら骨とか見えるし、マジでグロい。
ちなみに胸に突き刺された剣は胸を突き抜けて背中側からカランと音をたたて落ちた。
「くっ! 離せ!」
「ひっひっひ。
これが我の心臓だ。
もっと下から撫でてくれ。
我はこれがたまらなく気持ちいいのだ。」
えっと、相棒。
俺は今たまらなくここから逃げ出したいのだが?
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誤字指摘ありがとうございます。
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