第10話

 メイド長さんはアレクサさんと一緒にこの国について説明してくれているが、簡単に纏めると、このまま魔王として、居てくれるだけでいいということだ。

いわゆる君臨するけど統治はせずというやつだ。

日本や英国と同じである。


 さて、メイド長さんとの話が続いているが、一つ問題が発生した。


そう、トイレである。


 この美少女ボディはトイレに行かないものだと思っていたが、ついに尿意がきたのである。

なんで今頃と思うが、思い起こせば死んだり気を失ったりばかりだったからなぁ。

知らないうちにやらかしていたのかもしれない。


 まぁ、過ぎたことは仕方ない。


だがしかし! よく考えると女体の神秘を紐解く上で放尿というのは貴重な体験だろう。


特に立ったまま出来るのか!


 ジェントルマンたる私如きが一生知ること出来ない、かつ容易く聞くこともできない究極の神秘である。

それがこれから紐解かれるのである!


まぁそんなことよりトイレだな。 漏れそうだわ。


「トイレ、どこ?」


「魔王様。 このまま私の膝の上でどうぞ」


・・・

・・・

・・・


「ハ?」

 なに言ってるの、このメイド長さん?


 相棒、ここで用を足すって一体どういうことなの?

この世界では、そんなおかしな慣習でもあるの?


『不明デス』


 だよね!

俺も意味不明だよ!


「魔王様がご使用になられている、おパンツは神級アーティファクト。 容易に脱ぐことはできません。」

 ええぇ! 

どうしよう、漏れそうなんだけど。

っていうかなんて物を履かすんだよ!


「ゴーランド。 私に言ってた事と・・・」

 アレクサが怪訝そうな顔でメイド長に何やら言おうしたけど、急に下を向いて黙ってしまった。


「魔王様。大丈夫です。

 そのままなされても、大丈夫な用に作られています。

何せ、神級アーティファクトですから。」


「いや、トイレ、が、いい」

 神級かどうか知らんけど、こんなところで出来るわけ無い!


俺がメイド長の膝から降りようとすると、両手でガッシリロックされているので降りることが出来ない。


「ふふ、逃がしませんよ魔王様」


 アレクサ助けろ。助けてくれたら今までの失態は許してやる!

・・・と思ったが、指と指の間でこっちを見ながら両手で顔を隠し事つつ、長い耳は倒れている。


一目見てわかった。 こいつは使い物にならない。


「はなせ」


「さて、吸血鬼とお相手をしたのですから、そろそろ私のお相手をしていただかないといけませんね」


はぁ?

相手って何する気なんだよ!


「ダメ!(断固拒否する!)」


「ふふ、ルゥイ様の貞操を汚す真似はいたしません。ただ、あの娘ばかり相手をするというのは少し不快ですので、しばらく大人しくなるようにさせていただきます。」


「エ・・・」


「ご安心ください。 とても気持ちいい事ですよ」


 メイド長は美少女ボディのおへその下に手をやると、中に何か異物感がうまれた。

そしてメイド長の手が動くとおなかの中の異物が合わせて動く・・


お、おい、相棒、魔法効かないんだよね?


『これは魔術ではないデス』


そうなの?


「ふふ、はじめます。 まずはこの辺りをこう動かすと・・・」


「エッ・・・、アアーーーーーー 」

 あーーー! うそぉ! 一発で、出してはいけないものが色々と出てしまった。

そーっとパンツを見ると、きれいな純白だった。

えっと、どこに消えたの?

で、出た後のべとべと間が無いし、パンツの中どうなってるのかすごく気になるけど、見たくない。


相棒! 魔法効かないって嘘じゃないか!


『何度も言いますが、魔法ではないデス、これは操気法といいますデス』


 なにそれ、気功みたいなものなの。


「そして、ここをこう回すと・・・」


「ヒッ!」

って、止めて、おなかの中で何か回ってるんですけど!


「そして、回しながら、上下に動かすとと・・・」


「アッ、アッ、アアアア!」



「もう、だめ・・・」


「ふふ、まだ始めたばかりですよ。」



「ア・・ ウ・・・」

「ふふ、もう声も出ないくらい、気持ちいいのね」


 相棒・・・ 助けて・・・



「・・・(・・・)」

「うふふふふ、気を失っちゃった。 やりすぎたからしら」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る