第2話
気が付くと、美少女の体が黒バニーに捻じ曲げられ、引きちぎられいるという、とってもスプラッタな光景が目の前に繰り広げられていた。
黒バニーは恍惚の表情で美少女の体を捻りちぎったあと、血まみれになったベッドの上でビクンビクンと痙攣している。
人を殺すのが、痙攣するほど気持ちよいのだろうか?
事後のように幸せそうな顔をしながら気を失っているようので、正直なところかなりおぞましい。
『死んでしまったようデスネ』
みたいだな・・・
この黒バニーはメイドが居なくなったとたん、狂暴化というか発情してこの娘の体を捻りちぎったぞ?
『いつものプレイというやつデス』
プレイ? 相棒は何を言っているのだ?
『再生が始まりますデス』
散乱した美少女の体が黒い霧に変化して、一か所に集まり始めた。
気が付くと全裸で床の上で倒れていた。
相棒。 これはいったい?
説明を求める!
『あなたは不死身。 死なないデス』
ほう・・・
たしかに生き返ったけど、それじゃあ、いつものプレイというのはどういうこと?
『痛覚耐性が高すぎると痛みは快楽になるようデス。』
日常的にこの娘は体を引きちぎられて悦んでいたということ?
『YESデス』
ドMにも限度というのがあるだろ!
でも、おかしい。
俺はすげぇ痛かったけど?
全然、全く気持ちよくなかったけど?
『初期化された用デス』
初期化!?
『肉体は初期状態、スキルは全て消去されたと推定されるデス』
ええ! チートは? 俺のチートは無いの?
楽して貰った最強レベルのチートで無双したいのだけど!
そして、チート持ってなくて必死に頑張っているやつを見つけて師匠になり、偉そうに「才能なんて無くても大丈夫! 努力と根性が大事だから!!!」と言って励ましたいのだけど!!
「あなた、結構屑デスネ。
この世界で生きていくのに十分な初期スキルはありますデス」
だーかーらー。
無双したい!
あと、屑って失礼だから撤回を求める。
異世界に来たやつは、大体、普通にやっていることだぞ?
相棒と交渉していると、羊のメイドさんが横に立っていた。
羊のメイドは一礼すると、手慣れた手つきで水着マントを着せた後、血まみれのベッドの上で、気を失っているアレクサを一瞥してから一歩下がって丁寧に頭を下げる。
「食事のご用意が出来ました。」
うえぇぇ?
こんな血まみれの部屋を見た後、平然とメシを食えと?
どんな神経をしているのだ!?
普通メシを食わす気など、おこらないだろ!?
「いらない」
どうせ不死なら、なにも食わんでも大丈夫だろ。
『グー・・・』
などと考えていたら腹が鳴りやがった。
確かに空腹感があるし喉も乾いている。 体は食い物を求めているようだ。
羊のメイドさんは一礼した後、立ち去ろうとしたが、立ち止まってこちらを伺っている。
『飢餓耐性も初期化されているようデス』
余計な事を・・・
取りあえず肉類はダメだ。
俺のメンタルはもうボロボロだからな。
「外で、食べる」
取りあえず、今食うとリバースしてしまうかもしれない。
いい天気だし外で食うことにしよう。
「承知いたしました。 鉄処女宮のテラスでよろしいでしょうか?」
「案内」
場所なんて全くわからないから案内を頼むと、羊のメイドさんは首を傾げた。
「案内ですか?」
「いい、から」
「畏まりました」
どうして案内が必要か疑問を持ったようだけど、気にせずに求めると、何も言わず、俺の前を歩き始めた。
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