前略 微ロリ魔王少女にTS転生しました。 かしこ。

老師

第1話

 目が覚めると、とても堅い石台の上で寝ている事に気付いた。

仰向けになると、目の前には高そうな装飾を施したシャンデリアが見える。


起き上がって、周りを見ると高級感あふれる家具、調度品、天蓋付きのベッドがあった。


「あいう゛ぇう゛ぁえあヴァボ(あいうえおあお)」

 声を出してみる。

上手くしゃべれなかったが、これは俺の声、アラサーおっさんの声じゃない。


 全身が映りそうな大きな鏡があったので、視線の高さに違和感を感じつつも、てくてくと歩いて自分の姿を確認すると金髪、紅眼の全裸美少女の姿があった。


 嘗めるように美少女の裸体を鑑賞しつつ、昨日の夜の事を思い出す。


 デスマーチが常に鳴り響いている、クソ会社をリストラしてやったあと、ネットゲーで狩りをしていたらPKされた。

負けず嫌いな俺は何度も何度もその場で復活して反撃を行う、いわゆるゾンビアタックを行っていたが、なぜか胸が苦しくなりばったり・・・。


 ストレスが溜まってたんだろうなぁ

 

 逝ったと思う。

 そして察した。

 多くは考えまい。


ネトゲーでPKされてショック死とか新しい死に方だな。

自分でも笑ってしまうわ。

まぁ、見られては困る動画は暗号化してクラウドの中だから問題無い。


まぁこれが夢の可能性もあるが、このリアル感。

これはいわゆるTS異世界転生というやつで間違いないだろう。


 ネットの一部ではアラサーDT親父は魔法使いになるという話を聞いたことがあるが、最近のコミック、ラノベ界の傾向から推察するに、魔法使いにはなってる奴は少ない。


正しくはかなりの確率で『美少女』なる!!


俺は美少女化が正解だと分析していたが、これが正しかったということを身をもって証明できたわけだ。


これは学会に報告しないといけないな!!


さて、こんな豪華な部屋で寝ているということは、かなり身分が高い娘だと思われる。

つまりこの娘は公爵令嬢で悪役令嬢という可能性がある。

 窓から外を見てみると、相当高い建物の中にいるみたいで、見下ろすと城壁の向こうに石造りの建物が整然と並んでいるのが見えた。

ひょっとしたら公爵レベルではなくて王族クラスの娘なのかもしれないな。


 ふむ、まぁしかし、この娘が王族の姫様だろうが公爵令嬢だろうが、俺にはまずやらなければならないことがある。


ぐふふふふ。

ニヤリ。

そう、まずは、この娘の身体検査。

つまり女体の神秘について紐解かねばなるまい。


 気持ちいい事やっとけば、そのうち元人格さんの怒声が頭に響くか『記憶の奔流』のようなものが起こって色々分かるようになるだろう。


 まずはなにがあっても思い残すような事があってはいけないので、欲望に従い即実践。


 「とー」と掛け声あげながら、ベッドにダイビングしたあと、仰向けになって、左手で小さい胸が大きくなるおまじないをかけつつ、右手をスススとお臍から下へ移動させる・・・


「お戻りですか! 魔王様!!」

ドンドンと扉を叩く音と共に女性の叫び声が聞こえる。


 ちっ! どうやらお約束の妨害が入ったようだ。


 起き上がってベットの横に掛けてあった、赤い水着に黒マントをつけたような服をとる。


 扉の向こうはガヤガヤとうるさい。 そういえば魔王様と呼んでたな。

学園物の乙女ゲーではないかと、期待していたのだが、斜め上の展開だな。


 この娘は所謂ロリ魔王というやつか。

こんなかわいい容姿なのにかなり強いのだろうか?

この体の持ち主の記憶は全くないが、言葉は理解出来る。

転生なら前世の記憶を思い出した感じになり、今までの記憶に追加されると思うから、これは乗っ取り型だろう。

元の人格はどこに行ったのだろうか?

 日記のような、何か素性がわかる物はないかと思い、周りを調べてみるが何もない。


「お、おい。 物音が聞こえるぞ! やはり戻られたのか!!魔王様! 魔王様! 魔王様ぁあ!!

アレクサです! 開けて下さい!!」

 アレクサという女に関する記憶は無いし浮かんでもこないな。

ドアには鍵が掛かっているみたいだが、いつまでも無視する訳には行かないので開ける事にする。


「し、失礼します。」

 マントを付けた黒髪黒耳の大柄のバニーガールと羊のような角を生やした白髪のメイド達が俯きながらゾロゾロと入ってきて跪いた。

全員、揃いも揃ってけしからんワガママボディの美女ばかりである。


 さて、これからどうするか。


「魔王様を討った勇者セイント・ワイアットは深手を負った為、本国に帰還。 勇者セイント・ラファは魔王ダアイラ様と魔王グレゴリー様を討ち、グレートフルート王の軍勢が両魔王領を制圧いたしました」


バニーガールみたいなお姉さんが片膝を付けて話し始めた。


 この美少女は勇者さんと戦って死んだのか。

そしてここに復活した。

状況を整理していると、頭に情報が流れ込んでくる。


記憶の奔流キターーー!


『世界の特異点』

世界の誕生と共に生まれ、世界が崩壊するときに消滅する存在。

肉体が滅んでも必ず復活する。

復活する場所は事前に設定する事が可能。


世界が崩壊まで死なないの?


でも、死んでないと勇者さんにバレたら殺しにくるかも知れないな。


怖いなぁ、巻き込まれたくねぇ。


元人格さん! 

直ぐに返却するので、カムバーーーック!

乗っ取ったのはわざとじゃないんです!

仕様なんです!

土下座して謝るので帰ってきてくださーい!


などと考えていると、機械音声のような声が聞こえてきた。


『世界の特異点にようこそデス。

 あなたの魂はこの体に完全かつ完璧に適合したデス。

 幾久しく世界が終わるその日まで共に在るのデス。』


 今のは元人格ちゃんの声というよりはアナウンスさんかな。


まぁ、いいか。 えと、この体は自由にして良いと言うことかな。

そんなこと聞いちゃうと独りでエッチなこととか、いっぱいやっちゃうけどいいの?


『自分の体デス。

 全く問題なしデス』


ほう・・・

魔王と言うからには、相当強いだろう。

そして目の前のワガママボディ達は部下のようだからファンタスティクな夜の営みも思いのままではないのか?


「グレートフルート王国の今回の勝利でローフル陣営に加担する勢力が増え、勢いを増しております・・・

どうなされました?」


 そう言えばこの体は男に出来るのかな?

 女体を一通り堪能したら、美女を集めてハーレム作りたいのだ。


『不可デス』


相棒。

そんな殺生な事を言わずに、なんとかしてよ。


『相棒デスカ・・・

 適応力がとても高くて助かりマス。

容姿を変化させる魔法は存在するデス』

 

 ほほう。

じゃあ、今度教えてくれ。


『了解デス』


まずは腹が減ってはなにもできんから、食欲を満たそう。


「メシ」


「はっ!!

 直ぐに用意させます!」

 

 アレクサさんがチラッ後ろ跪いてワガママボディの羊のメイド達を見ると彼女たちはスッと立ち上がって部屋から出て行った。


「スワレ」

 ベットをポンポンと叩いて、残ったアレクサさんに俺の横に座るように促す。


 とりあえずメシが出来るまでセクハラでもしようと思う。


「は?」


 アレクサさんは少し顔を赤らめながらも、横に座ることに躊躇している。


「ス・ワ・レ」


 手をグーにして、強めにベットを叩くと、真っ赤な顔で「し、失礼します」と言いながらシズシズと座った。


横から嘗めるように身体チェック行う。

 

この大型バニーガールは俺の頭の位置に巨大なおっぱいがある。

バストサイズはメーター超え余裕だろう。

腰はまぁ細くて尻はでかい。


 全くけしからんバニーだ。

やはり折檻が必要だろう。 

ウヘヘへ。


 どーれ、いっちょ揉んでやるか。

まずは乳の重量チェックだ。

下乳から持ち上げようと手を近づけると、上半身こちらに向けて、真っ赤な顔で目をつむっている。


これ、スゲー重いわ。

しかし、近くで見るとすごくでかい上に形が良い満点おっぱいだな。


まずはあれだ、ぱふぱふだな。

少年誌でやってるぐらいだかから、R指定的にも問題ないし初心者でも堪能出来る。


よーし、逝くぞ!

ぱふぱふぱふぱふぱふぱふぱふぱふ「ああああぁ」ぱふぱふぱふぱふぱふぱふぱふぱふぱふぱふ「くぅうううう」ぱふぱふぱふぱふ


ぐふふふふ


 アレクサさんもとても喜んでるようだ。

ぱふぱふしてると、ぎゅっと抱きしめられ、そのまま押し倒されてしまったぜ。


 ここまま百合の花を咲かすのか?

どんとこいだぜ・・・

でもちょっと息苦しいぞ?

というか、抱きつくのいいが手加減しろ、痛いし苦しいぞ!!

「ンーンー(クルシイハナセ)「あああああああああぁ『ミシミシミシ』ああああ! ルゥイさまぁぁぁぁあ!」

 胸の谷間に顔をすごい力で押し付けられているので息ができないし声もでない。


 おいおい!

ぱふぱふ位で悶えすぎだろ!

両手両足を完全にロックされて骨が軋むぐらい締め上げられてる。


離せ! 痛いし、苦しいぞ!

『ボキボキバキィィ』

「んんんんぅん!(ぎゃぁぁぁあ!)」

ダメだ背骨がぁぁぁ背骨がぁぁぁ


「あはぁ! ルゥイ様の背骨が逝きました!!  ルゥイ様ぁぁあ! いきましたよぉぉぉ」

ギャァァァアアア!!!

何考えてるんだこの黒バニーは、俺を殺す気かぁ!! やめろぉぉおぉ!!!


「気持ちいい!!! キマシタァ!! キマシタァァァ!!! あぁぁぁぁぁああああああ!!!」

痛ぇ!

苦しい!!

あ、死、、、死ぬ・・・・ 『ゴキゴキゴキ』 ゴフゥ・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る