白雪姫と結婚の約束と初体験

「んん、んちゅ……」


 客室に戻ってきた隆史は、愛する姫乃にキスをした。


 若干ながら嫉妬してしまったため、キスせずにいられなかったのだ。


 頭をしっかりと抑えてキスをし、独占したいためにいっぱいキスをしていく。


「タカ、くん……んちゅ……」


 どうしてこんなにキスをされるのか分かっているようで、少し濃厚でも姫乃は一切の抵抗をしてこない。


 元々キスを拒んだりしないのだが。


「ずっと離したくない」

「離さないでください。ずっとこうしていたい……」


 キスを止めた姫乃は、甘えるかのように隆史の胸に顔を埋めさす。


 おでこをグリグリ、と胸板に押し付けてくる姫乃が可愛い。


 他の女の子が近づいてこないように自分の匂いをつけているみたいだ。


 彼氏に麻里佳という幼馴染みがいるからか、嫉妬することがあるのだろう。


「もちろんずっと一緒だよ」


 一瞬たりとも離れたくないため、姫乃の頭と背中を手で抑えて離さない。


 麻里佳を好きだった時にはここまで一瞬にいたいと感じなかった。


「嬉しい、です」


 本当に嬉しいと思っていそうな声だ。


 これからもっと好きになって、一緒にいる時間は増えるだろう。


 恐らく姫乃に束縛されるかもしれないが、それは全く苦にならない。


 ずっと一緒にいたいし、隆史自身も束縛してしまうのだから。


「何か眠気飛んだね」


 朝は物凄く眠かったが、今はあまり眠くない。


 箱根観光というデートにキスをいっぱいしたからだろう。


「私もあまり眠くないです。タカくんと一緒だからですかね」

「そうだね」


 再びグリグリ、とおでこを押し付けてくるから本当に可愛く、一生離したくない。


 イチャイチャする時間が永遠に続けばいいが、流石に無理がある。


 これからご飯があるし、満腹になったら眠気が一気に襲ってくるだろう。


 流石に今日も寝ないとなると明日に響く。


 ただ、イチャイチャする時間は明日以降も沢山あるため、あまり問題があるわけではない。


 離れると人肌が恋しくなるも、またイチャイチャすればいいだけの話だ。


「今日はタカくんの理性が飛ぶまで寝ちゃダメ、ですからね」


 背伸びして耳元で甘い囁きをしてきた。


「いいの? イチャイチャは沢山してきたけど、付き合い出したのは昨日だよ?」


 理性が飛ぶまでというのは、つまりはそういうことだろう。


 この旅行は新婚旅行もかねているため、姫乃はどうしても初めてを捧げたいらしい。


 高校生が泊まるからエッチなことは禁止されているが、それはあくまでそういう体にしているだけだろう。


 だからしようと思えば出来る。


「大丈夫、です。タカくんは絶対に私と結婚してくれますから」

「絶対にする」


 もう姫乃以外は考えられないし、他の人と結婚したいとは思わない。


 高校生で付き合って結婚までいくカップルは少ないかもしれないが、絶対に姫乃と結婚すると決めている。


 そのための旅行でもあるのだから。


「約束、ですからね」


 小指を立てた右手が差し出される。


 つまりは結婚の約束をしようということだろう。


「もちろん。約束だよ」


 小指を絡め合わせて結婚の約束をした。


☆ ☆ ☆


「んん、んちゅ……」


 ご飯を食べてお風呂とを済ませた隆史は、理性を飛ばすために姫乃にキスをした。


 これから肌を重ねるのは恥ずかしいが、愛する彼女が求めてきてはするしかない。


 それにしたくないわけではなく、出来ることなら抱きたいのだ。


 恥ずかしくても性欲はある。


 でも、これから姫乃の初めてを貰うためにキスをする。


 お互いに浴衣だから生地は薄く、普段より興奮するかもしれない。


 これなら最後まで出来るだろう。


 ただ、先程から心臓が激しく動いてしまっている。


「じゃあ姫乃の初めて貰うよ」

「はい。貰ってください。そして最後の相手もタカくんでいてください」


 隆史は姫乃と肌を重ねた。

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