第2話 サティと、シヴァ。

子供を亡くした俺達。。。あれからどれくらい時がたっただろうか。。。


俺達は二人の男の子を育てた。ガネーシャと、スカンダ。


神が授けし息子ではなく、俺達が生み出した子供達だ。


俺達の子供。。。かわいい子供。。。大切に、大切に育てたんだ。


あの亡くした子の分まで。。。


サティ「あの子、もう私達の元には来ないのかしら。。。まだ、母にはなれないのかしら?。。」


サティは、寂しそうに言っていた。。


シヴァ「俺達が成長したら、認めてくれて、また来てくれるかもしれない。」



ある日ヒンズーのリーダーとも言えるブラフマーから知らせが来る。


ブラフマー「皆に話があるんだ。近々このピンズーに子供を預かる事になった。。。女の子だ。」


ビシュヌ「こ、子供?。。」


ブラフマー「そうだ。私達神々だけではなく、女神達にも、皆で育ててほしい。」


俺達は皆顔を見合わせる。。。


シヴァ「誰から預かるんだ?何なんだ?」


ブラフマー「大元の神よりだ。」


サティ「神?。。。」


俺達は思わずにはいられなかった、あの時の自分達の我が子を。


ラクシュミー「なぜ?私達なの?ヒンズーに預けるの?」


ブラフマー「それは、後に、日本と言う国の神々と手をつなぐからだ。」


皆「にほん?。。。」


何処だ?そんな国、知らないぞ。


皆がざわめく。そう、日本。。。殆どの神々は、日本と言う国を知らなかった。俺、シヴァでさえ聞いたこともない国。。なぜ、ブラフマーは知っているんだ?


シヴァ「ヴィシュヌ、知っているのか?その日本って国。」


ヴィシュヌ「聞いたことがあるな。日本。何でも沢山の神々が居ると。。」


ブラフマーは何を考えてやがるんだ?


征服しにでも行く気か?

上等だが、しかし、そんな知らないような国を征服したところで。。。


それと、子供と何の関係があるんだ?


俺は不思議でならなかった。。。


そんな、ヒンズーの話をすぐに嗅ぎつける輩がいる。。。そう、アイツだ!


ラー「シブァ!  日本って国に行くんだってな!なんだか、ちんけな国らしいじゃねぇか。ヒンズーも落ちたもんだな。」


アトゥム「ラー!やめんか! ちんけとは、何というか! 神々の国ぞ!」


ん?アトゥムは何か知ってんのか?


シヴァ「アトゥム、何か知ってんのか?その国について。」


アトゥム「なんじゃ、知らんのか?あの日本を。」


俺もラーも首を傾げる。


アトゥム「ラーもか、知らんのか?

なんとも、、、愚かな事よ。。まぁ、行ってみたらわかる。。。」


俺には何が何だか、さっぱりだった。


そうして、やって来た。女の子が。。


が、しかし、、、見たこともない。


赤ん坊だった。。。


ブラフマー夫妻「皆で可愛がりましょう。優しくね。」


サティは目を輝かせていた。


サティ「な、なんて、、、かわいいのかしら。。ちょっと、抱かせて。」


サティは、抱いた途端に泣き出した。

きっと、あの時の子供と重なったのだろう。


こうして、ヒンズーの神々はその女の子を可愛がり育てたんだ。


只、名前は決められていた。


「ひかり」そう、ひかりである。


(守護霊さんの気持ちって? 参照)




そうなんだよ。あの時の赤ちゃんが

何を隠そう、ひかりなんだよな。

あ、俺はシヴァな。守護霊さんの小説のシヴァだ。あちこちシヴァだらけでわからなくなるだろ。  だから、簡単に説明すると、今出て来ているシヴァとサティは俺の父と母なんだよな。


事情があり、俺は、後に父である、このシヴァから生まれたんだ。ホントの名前もあるんだが、それは、後々な。



話は父さんである、シヴァに戻す。

ひかりはすくすくと育っていった。皆が可愛がり、大切にした。うちの息子のガネーシャもかなりの可愛がり様で、まるで妹のようだった。


ひかりもガネーシャが大好きで後をよくついて回っていた。


ブラフマー「皆、よく聞いてほしい。これから、日本と言う国に行く。。一緒に行くのは、ヴィシュヌと、シヴァ、サティ、ラクシュミーだ。他の皆は、後に日本を救ける役割をしてもらう。」


皆が、ザワザワする。。。


ガネーシャ「日本を救けるって?詳しく知りたいよ。」


ブラフマー「では、詳しくな、話すから。ある方を招いている。」


そうブラフマーは言うと、なんと、そこには、アトゥムがいるじゃないか。何でだ?アトゥムが?、、ん?


誰だもう一人。。。もしかして、、、

釈迦か?


そう、釈迦族の釈尊だった。。。


と言う事は、、、「仏教」か!


そう、これが、日本に仏教が入ってくるきっかけになるのだ。


釈尊「皆さん、よろしくお願いします。私達に手を貸してください。」


ブラフマー「日本に仏教を広める。日本の神に会えば解るが、彼らは、私達が思うより、大変に繊細かつ、か弱い。。あ、か弱いとは、力がとかではないよ。非常に、不浄な物に弱いのだよ。」


俺達は神妙に聞く。


不浄に弱いだと?、、、そんなの力も弱いと言う事だろう? 同じじゃねぇか。そんな国に行って、仏教広めて、何なんだ?


ヒンズーも地に落ちたもんだと言われても当たり前じゃねぇか。。。


はぁ。。。ため息がでる。。。



ほんとに、この頃の俺は愚かで、どうしようもない奴だったんだ。


こんなぼんくらな俺、シヴァが日本に行き、それから今に至る。


この日本で待ち構える、カルチャーショックこそ、その後の俺を更に、変える事になるのだ。


そして、ひかり。。。


この子が、また重要なポジションだったなんてな。。。


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