シヴァのもう一つの道標
中筒ユリナ
第1話 1番強い神は俺だ!
俺はシヴァ神。
ひかりの側にいるシヴァではない。
(小説、守護霊さんの気持ちって。参照)
実は、シヴァである俺は、世界中、ほとんどと言ってもいい、、何処にでもいる。
御霊分けと言い、俺の分身みたいなもんだ。
これから、話す事は、皆がよく知る神話ではない、もう一つの物語。。。
夢のまた夢物語だ。。。。
遥か、昔、昔。。。。
俺はヒンズーの神々の仲間入りを果たして、まだ浅い時期だった。。。
「よぉ〜! シヴァじゃねぇか!こんな所で何やってんだ?」
偉そうなこいつ! こいつは、俺の宿敵とも言えるラー。
誰だって?しらないか?「ラー」
エジプト神話では、太陽神だ。
こいつ、事あるごとに俺の前に現れやがって、、、迷惑なヤツ!
シヴァ「なんだ?何か用か?」
ラー「つれないヤツだな、、今日こそ、決着つけようじゃねぇか!俺の方が強いってことを見せてやる!」
シヴァ「ん? なんだ?一番強いのは俺に決まってるじゃねぇか。ん?。。」
その他のわけの解らん奴らがゾロゾロ
集まってきやがる。
そう、この頃の神々の概念は、強いイコール偉大な神!みたいな所があり、俺、シヴァもその中の一神だった。
強いって言うのは、力、つまり、人間で言う、腕力はもちろん、神の持つ能力を指す。
俺達、神々はいつもその能力を競い合い、誰が?
我こそが!一番強い!
偉大な神である!
各々が思っていた。。。
ラー「俺の力を見せてやる!」
そう言いながらラーは自分の持つ太陽
つまり、光をそらに集め、皆に浴びせる。ラーの放つ光のエネルギーはとにかく熱く、人間ならば、とっくに、黒焦げだ。
その頃ラーは自分のエネルギーを加減しながら、人々に、光と太陽を与えていた。これも、偉大な神である事に間違いはない。。。
「やめんか!、、、くだらんのう。。」
ラー「アトゥム! 止めるなよ!」
アトゥム「やめておけ。」
この男。アトゥム。ラーと同じく、エジプト神話の神。創造神である。。。
いつも、間に入り、俺達をおさめていた。
「よっ!シブァ!何書いてんだ?小説か?ならば、俺のことも書けよ!俺の偉大さを!」
おい、おい、、、コイツはポセイドン。ギリシャ神話の海を司る神。
シヴァ「お前のこと書くなら、女のケツ追回している事くらいしか、ねぇだろ!」
ポセイドン「シヴァ、何を言う。。女性の素晴らしさを知らないなんて、なーんて、可愛そうな男なんだ。女性に好かれてこそ、男とは、力が発揮され強くなれるのさ。」
シヴァもラーも呆れている。。。
そう、この物語を今書いているのは、
俺、シヴァだが、周りには、ラーやポセイドンやら多種多様な神々が、覗きこんでいる。我も、我も、登場させろとな。。
なんて、厚かましい奴等なんだ。。
こんな、神々と、遥か昔から、何らかの関わりがあった。。。
それぞれの国、縄張りに入り込まず、各々の役割をこなし、我こそ一番だと
誰もが思っていた。。。。
ラー「懐かしいよな。皆、バカなことばっかしてたよな。」
シヴァ「そうだよな、ハハハ。。」
俺たちは、今でも関わりがあり、あの頃の自分を思い出す。
あの頃の俺は強ければ何だってでき、何だって叶う!そう、思っていた。
ヒンズーの神々に俺は受け入れられ、
仲間になり、もう、随分になるが、
こんな、俺を徐々に変えてくれたのが、ヒンズーの神々と、
俺にとっての最愛の妻である、
サティなんだ。
皆のよく知る神話では、サティは亡くなったとされているが、今でも生きてる。サティも俺同様、御霊分けをし、
サティの分身が何人かおり、夫は、すべて、この俺の分身、シブァだ。
俺はサティに、いろんな事を教えてもらった。
愛しい心。。。
愛する心。。
大切にしたい。。。
そんな心をサティから教わった。
俺達は愛し合い、結婚をしたいと考え
許されるならば、結婚を約束していた。
ところが、俺の親父とも言える神、光の神は全くもって、オッケーを出さない。
シヴァ「なんでなんだ!サティが気にいらないのか!なぜ、許してくれない!」
父「愚か者!サティが気に入らないだと?気に入らぬは、お前だ!お前はあの娘を不幸にする気か?!お前のような、未熟な男になど勿体ないわ!」
シヴァ「なんだと!俺は、そりゃ、親父からすれば、未熟かもしれんが他の神々の中じゃ、一番偉大な神だ!」
父「それが、愚か者だ!お前の何処に偉大さがある!」
俺はいつも、親父とは反発し合い、噛み合わないでいた。
それでも、サティは、俺を愛してくれていた。。。
ある時、サティは親父に出向き、話しをし、サティが親父の許しをとりつけた。。。
父「真に良いのか。あのような、ぼんくらな男ぞ。お前を不幸にしかねん。。。」
サティ「二人で、共に成長致しますから、見ていてください。」
こうして、俺達は結婚した。幸せな時だった。。。
俺達は、大元の神より、子供を授かる事になる。サティの魂の中に種をもらった。
神「お前達に子供の種を与える。二人で、育て、魂となり、生まれさせてみよ!」
神はそう言うと後は出てはこなかった。
俺達は、その種からまだ見ぬ我が子を
想像し、楽しみで仕方なかった。
サティ「一体どんな子かしら。。貴方に似てるのかしら?」
シヴァ「どちらに似ても構わない。俺たちの子だ。かわいいぞ!」
小さな種は、やがて芽を出すかのように、少しずつ、姿を変えていく。
俺達は、サティの魂の中にあるこの命にしきりに話しかけた。
シヴァ「お前はいつ、生まれるんだ?
早く出てこいよ。。」
サティ「そんなに焦らせちゃ駄目よ、可愛そうじゃない。ゆっくり、大きくなりましょ。。。」
小さな命が、少しずつ、少しずつ、
魂に姿を変えていきそうだった。。。
もう少しで、魂に姿を変えそうな時、
それは、起こる。
突然、居ないのだ。
俺達が育ててきた我が子。
サティは、自分の内側を探す。
しかし、見当たらない。。。
俺も自分の力を使っても、探せないでいた。。。
サティは、泣きながら、どこへ行ったのかわからない、我が子をずっと探した。。。
シヴァ「なんでだ!なんで、居ないんだ!」
その時、あの与えた神が言葉をくれた。。。
神「お前達に与えた命の種は、寿命を迎えし、天に還った。」
シヴァ「な、なんだと?寿命だと、、、まだ、生まれてもいないのに、寿命だと!ふざけるな!俺達の子供を返してくれ!」
神「シヴァよ。あの子は、自分の意思により、還ったのだ。と言うより、私が還らせた。そなた達、特にシブよ!
そなたにこの子は育てられん!」
シヴァ「な、なんだと。。。!なぜだ!」
神「お前は、自分が一番強く、偉い神であると考えているからだ!」
シヴァ「なぜ、それがわるいのか?それと、子を育てられんとは、何が言いたいんだ?」
神「よく、考えるのだな。。」
俺は、訳が解らなかった。
サティは、悲しみから抜け出せず、ずっと泣いていた。。。
サティを悲しみから救う事も出来ず、俺は自分の中でもがく。。
ビシュヌ「シブァ。。。また、サティは元気がないのだね。。。今日、ラクシュミーが、サティを見舞うと言っ言っていたよ。。。」
シブァ「なぁ、なぜ、あの子は還っちまったんだろう。神が取り上げたらなら、まだしも、あの子の意思もあると
言っていた。。。」
ビシュヌ「シヴァ。シヴァが、もっと、成長し、サティと共に父、母になれると思った時、また、やって来るのではないかな。」
俺には、ビシュヌの言う意味がわからなかった。
ただ、自分が、情けなかった。。。
愛するサティを悲しみから救う事も出来ずにいる自分。。。
こんな時、コイツ、ビシュヌならどうするのだろう。。。
そんな事を考えていたんだ。。。
そう、この我が子を亡くした事が俺の生き方、神のあり方に大きく影響を与えたのだった。。。
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