114試合目 驚き
「はあ……。まさかだったなあ……」
紫は一人でお風呂に入っていた。この宿泊先には大浴場もあるが、同じクラスの女子たちが必死になって止めてきたので仕方なくだ。
だが彼はそんなことは気にも留めていなかった。
そう今彼は、徹のことで頭がいっぱいだった。
「あ~~。会いたいなあ……。今夜先生の目を盗んで部屋にでも行こうかな……?? いやダメだダメだ。徹君に迷惑をかけてしまう……!!」
紫の中の天使と悪魔が葛藤をしていた……。
そんなことはつゆ知らず徹はひたすらにごはんを食べていた。
「徹~いっぱい食べるね??」
「そりゃそうだろ鈴。沖縄の料理なんて食べる機会ほぼなかったからな。すんごいうまい……! 海ブドウサラダなんて最高にうまいぞ?」
「よかったね……」
(もう! 徹の奴……。もう少しこっちに興味を持ってくれてもいいのに、まるで犬のように食べ物にがっついちゃって! かわいいな!!!!)
なんだか鈴の表情がコロコロ変わっているが、どうせしょうもないことを考えているんだろうと思い、徹は気づいてないそぶりをしておいた。
「うまあ!!!」
春馬は目をキラキラさせながらごはんを食べていた。
なぜだろうか。それを見ているさくらの考えていることが わかるのは。
(はるまくんはるまくんはるまくんはるまくんはるまくんはるまくんはるまくんはるまくん)
とか考えているのだろうな。ほっとこ。
「沖縄って本当に完璧だな。料理も文化も店のアミューズメントも。観光にはもってこいじゃねえか」
「まあだから修学旅行の舞台に選ばれやすいのかもね。この作品だってそうじゃない??」
「ちげえよ。この作品は作者の経験から書かれることが多くて作者の高校生時代に行った修学旅行の場所が沖縄だった。って話なだけなんだよ」
「え!? てことは作者が北海道にいってたら??」
「なまらめんこいギャルがいた」
「ちっ。作者何やってんだよ……」
仮にもヒロインキャラである鈴が舌打ちをするのはどうかと思います。
「ま、沖縄もいいところたくさんだし楽しもう!」
「「お~!」」
こうして食事を楽しんだ俺たちは自分の部屋に戻ることにした。
「あ~。食った食った」
俺は膨らんだ腹をさすりながらそういった
「さすがにいっぱい食べたね~」
「さて次は風呂だがどっち行く?」
「大浴場でしょ」
春馬は俺と本当に相性がいい。
「いいねえ」
考えてることが一緒なのだから。
まあこんなこといってるからBL扱いされるんですけどね……??
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