18試合目 二人は覚る

 紫と柚希は考えていた。

いままで全然気が付かなかった…

そうだ普段あんなにべったりしていたのに何できにしなかったんだr…

 あ!そうか。徹君(兄さん)しか見てなかったからか…

その時二人はたまたま目が合う。すると二人は気づいた。

 この人もわかっているのだと。お互いはアイコンタクトで会話をした

 (気づきましたか?紫さん??)

 (もちろん。)

 (なら私たち協力しませんか??)

 (了解。)

お互いは相手が徹のことを好きなことを知らない。

紫は妹だからと柚希を侮り、柚希は男だからと紫を侮った。

 お互いの好きな人が狙われていると知らずに。

しかしそんなことも気づかず二人は自分の利益優先に動き始めた。

 だが二人には問題があった。

 (兄さんはさくらさんをどう思っているのでしょうか…)

 (わからないな…)

 (聞いてみますか)

 (お願いします。)

 (え!?紫さんお願いします!)

 (え!?そこは肉親の柚希さんが!!!)

譲り合い戦争勃発。

そして二分ほど続き結局紫が聞くこととなった。

「あ、あの徹君。」

 「なんだ紫。」

聞くんだ!さくらさんのことどう思ってるの???どう思ってるの???だ!

 「さくらさんのこと好きなの?…あ!」

(むらさきさああああああああああああああん)

(ごめえええええええええええええええんん!!!)

 「好きかわからないけどいいやつではないか???」

終わった…

 「もちろんLIKE的な意味でね?恋愛対象外だからね、さくらは。」

復活リボーンーーー!!!!!!

 (やった!やったよ!!!僕!!!)

 (すごいよ!!!!紫さん!!!)

二人はグッドサインを送りあっていた。

 「しかしなんでそんなことを聞くんだ???」

 「え、えっと…気まぐれ???かな。」

 「そうか???」

徹だけはうまく理解できていなかった。

 一方そのころ春馬とさくらは…

 「春馬君あーん♡」

 「あーん。もぐもぐ。」

やったあああああああ!!!!あーんしてくれた!!!!あーんしてくれた!!!

この箸もう二度と洗わない!

 さくらの変態度が増していた。

 「ぐへへ!写真とっちゃお!!!」

 「おい。カメラは持ってくるなといったろ???」

 「なによ西屋敷。カメラは持ってきてないわ!!!スマホよ!!!!どう???カメラではないわよ」

と言いながら両手の人差し指でこめかみをくるくると回した。

てめえは一休さんか。

 「ダメに決まってるだろ?」

 「なんでよ!!!いやよ!!!!!!いやいやいやいや!!!!!」

子供か。

 「あ~あ。せっかく我慢できたら今度春馬たちと行く夏祭り誘おうと思ったのに…」

 「何よこれ!!!!こんなものいらないわ!!!!!」

さくらはスマホを海に投げ捨てた。

 「ぐへへ!これでいいでしょ????私も連れて行きなさい!」

 「わ、わかった。」

こいつの執念はもはや特級呪霊レベルだな。と少し引いた西屋敷だった。


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