6試合目 肉じゃが戦争

 「西屋敷~肉じゃが一緒に食べよ~」

まずいまずいまずいまずい!!!!これ以上ややこしくしたくない!!!!

しかし、口を開く前になぜかドアは開く。

 「まさか!?柚希か!??」

妹が混沌の支配者に見えてくる…

 「お邪魔しまーす!あ!柚希ちゃん!!大きくなったね!!」

 「春馬君。昨日も会ったでしょ?」

ほほえましい会話をする一方さくらサイドは、

 「不覚だった!あの女ぁぁぁ!」

 「人の妹をあの女とかいわないでくれるかな?」

しかし、この時間に春馬が来るのは珍しくない。春馬の父と母は海外で仕事をしているため実質一人暮らし。そのため西屋敷家で一緒にご飯を食べることも多いのだ。

 「あれー?相沢さんじゃん」

相川な?

 「覚えててくれたんだー♡」

覚えてなかったぞ?

 「相島さんはどうしてここに??」

 「いや…それは…」

(助けなさいよ)とばかりにサインを俺に送ってくる。

仕方ないなあ…

 「なんか、お前の好きな食べ物知りたいってここに押しかけてきたんだよ。」

俺はラノベ主人公じゃない。だから万人に優しくなどしないのだ。

 「バッカ!!!」

相川本日二度目の大声。

 「そうなんだ~。好きな食べ物はね~肉じゃが!!!」

それを聞いた相川は競馬で3連単を初めて当てたおっさんのようだった。

いやギャンブルしたことないけどね?

 しゃあああああああああああああああああああ

もしかして、西屋敷っていいやつ??いいやつなの???今日だけはあなたに感謝してあげる!それより肉じゃがかー。毎日持ってきちゃお♡

 「それより春馬。その鍋なんだ??」

 「あ!そうそう。いつも通り肉じゃが作りすぎたから一緒に食べよかなーって。冒頭でも話したじゃん。」

 「いつも通り???」

こいつ毎日春馬君の手料理食べてるの???やっぱ死ね!!!!くそシスコン脳内豆腐野郎!!!

 あれおかしいな?さっきまで3連単おっさんだったのに、死神に戻ったぞ???

絶対勘違いしてるな。ここは仕方ない。本当は嫌だが…

 「よかったらさくらさんも一緒に食べてかないか?春馬いいか??」

 「いいとも!」

 「いいの???」

 「いいって春馬も言ってんだろ。」

 「ひゃっほおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!春馬君とごはんなんて実質同棲よね。西屋敷さまありがとうございますぅぅぅぅぅぅ」

じゃあお言葉に甘えて。

 「心の声と逆になってんぞ。」

 「はッ!???」

絶対春馬君にひかれた…どうしよう…

 「相側さんって面白いね!」

やったあああああああああああああああああああああああああ

 「よかったな。さくらさん。」

 「さんなんていいわ。今回はその…感謝…してるし…。」

だれ???この人かわいくない?死神から急にハムスターくらいかわいくなったぞ?

 「わかったよ。さくら。」

一件落ちゃ…

 「にーーいーーさーーんーーー?」

 「ひっ!??」

混沌大魔王にゃるらとゆずき参上。

 「だれが混沌大魔王ですか!ちょっと来て!!!

二人は先食べててくださいね。」

 「ちょ!!!待てって!!」

西屋敷徹は妹の柚希に引っ張られ柚希の部屋まで連れていかれた。

 「まって!!??私春馬君と二人っきり!!????」

 「アイザックさん。糸こんにゃくおいしいよ~。」

好き♡

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