第二部　しあわせの形

第一章　A Song of Fire and Ice

『ねえ、今度の「旅行」についてなんだけど』

『「旅行」じゃなくて「仕事」だよ、ミア』

『クラフは相変わらずカタいわね。心構えじゃなくて、言い方の問題なだけよ』

『それならいいけど……』

『でね、できれば世界を回りたいんだけれど、いいかしら。

　依頼は当然ちゃんとこなすわ。でも、――「夢」だって持って帰らなきゃ』

『それは大事だね、ミアもちゃんと考えてたんだ』

『当然よ。「ミアとクラフはふたつでひとつ」、今の状況でそうなんだから、「夢」をなんとかするのが私たちの役目だわ』

『うん。

　――早く、終われば良いんだけど』

『それはきっとみーんな、そう思ってるわ』

『それもそうだね』

『よし、じゃあ、行こうか、姫（ひめ）』

『ええ、行きましょう、長（おさ）』

『『　開け、『扉』よ！！　』』

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい