侘しさの手紙

 感謝というには烏滸がましいだろうか。ただ、あのとき、俺の何かが動いた音がしたのは確かだ。

 さっきからずっと拗ねている希望は、俺と目を合わせようとしない。でもあれは止めて正解だったと思う。誰にも注意されず、見向きもされなくなるのは最後でいいんだ。

 将来のためにも、
















 ーーーー将来ってなんだ


 ふと考えて、体が震えた。

 彼女の将来。それが見いだせていたら、こんなところへ来なくてもよかったわけで。

 なんだかたまらなくなった俺は、静かに希望の隣に腰掛けた。

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