よろしくの手紙

 予想外の提案をされてから早一ヶ月。俺たちは、毎週土曜日に顔を合わせていた。場所はカフェか俺の家。

 学校の人間に見られることを心配する希望、単に人に会いたくない俺。

 そんな二人の組み合わせだったため、俺の家で集まることが多くなったのは当然の結果だろう。

 ズズズという音が部屋に響いている。

 『書くことは面倒で好きじゃない』

 そう伝えてきたあの日から、希望は何かにつけて行動で示すようになった。これも心を開いた証拠なのかもしれないが、行儀がよろしくない。頭に軽く手刀を落とすと、希望は拗ねてそっぽを向いた。

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