第14話 噂話とお願い
私は
最近変なうわさを聞いた。
同じ2組の友達から聞いた噂だけど男二人で一人の女子を取り合ったらしい。
はっ!?何それって感じの噂。
喧嘩したならケガはしたの?と思うけど
友達によると4組の男子もケガ一つないらしい。
私は正直この噂を信じてはいない。
だってあの
直ぐに何かあると逃げるあの
もしかしたら
みんな噂大好きだからこうゆう話は尽きないのが女子高生なのだ。
週末の日曜日私はママと二人で駅前にあるショッピングモールに朝から来ていた。
当然だけどパパはお留守番してもらった。
やっぱり買い物は女二人の方が楽しいからだ。
でも決してパパが嫌いなわけではない。
ちょっと買い物に邪魔なだけ。
パパもたまには一人でのんびりしたいと思い願いを叶えてあげたの。
高校生になってからこうゆう買い物は初めてかもしれない。
だんだんと夏に向けて季節が移り変わって行くので夏用の可愛い服を買いに来た。
ショッピングモールは10時開店で私とママは開店と同時に店に入った。
早く来た理由はいい商品は早い物勝ちって言うのが世間一般のことだから。
私とママは開店と同時に店に入り直ぐに服を物色。
あれでもない、これでもないと二人でわぁーわぁー言いながら選んで先に服を決めたのが私だ。
服を選んで約1時間弱…正直私は疲れて来たので、まあこれでいいかなと選んだ。
ママはと言うと「私もう数件回って来るから
あの行動力はいつ芽生えたんだろう。
家にいる時はのほほぉーんとしているのに買い物に来ると人が変わる。
私も将来ママみたいになっちゃうのかなと少し不安になるがまだ10数年後の事だからまだ心配するほどでもない。
私は自動販売機でお茶を購入して服売り場の端にある休憩スペースへとやって来た。
休憩スペースは外の風景が見えるようにガラス張りになっていて景色が最高だ。
なぜ最高かと言うとここの休憩所は3階の最上階にあたるため眺める景色がいいのだ。
私はガラス張りの窓際に立ち眼下にあるこのショッピングモールの下にある広場を眺める。
この広場には地元で有名な時計台がある。
時計台の周りには丸い石のベンチが多数あり待ち合わせに使われる場所だ。
そこにはいろんな人が待ち合わせなのか周りをキョロキョロしている人がいる。
その中で私のよく知る男の子によく似た人を見つけた。
3階から地上を見ているので絶対に
彼はスマホを見たり周りをチラチラと落ち着きなく見ている。
私は友達と待ち合わせなのかな?とも思ったけど男子を待つ落ち着きではないように思えた。
そしてそれは現実となった。
彼の元へポニーテールの髪型をした女子が現れた。
当然上から見ているので誰かはわからないが彼の妹ではない事は確かだ。
彼と女子は少し話すと二人してこのビルの方へ歩き出した。
そして私の視界から見えなくなった。
私は直ぐに1階に降りて彼に問いただそうと思ったけど思いとどまった。
私は彼の幼なじみでただの友達で彼女ではないからだ。
だけど彼女ではないとは言え気になるものは気になる。
このことは月曜日にも彼に直接聞いた方がいいと思い心を落ち着けた。
でも、もし私がのほほんとしている間に彼を狙う女子が現れてもおかしくはない。
それでも彼が私の事を気に掛けてくれているものだと思っていたけど、その思いに私は少し甘えていたのかもしれないと少し実感した。
これは私の恋の予定を少し早めなくてはいけない事態が来たのかもしれないと心に刻んだ。
◇
天気は快晴、季節は春もう少したてば5月に入る頃、俺は買ったばかりの服を着て目的地である駅前に向かっている。
今日は人生初と言っていい女子と二人での食事だ。
まさかこんなに早く俺にこんな機会訪れるとは思ってもいなかった。
すべては学校の日直で帰りが遅くなりそこで俺は何か変化はないかといつもと違う帰り道を選んだ所から始まった。
人生は何があるかわからないから面白い。
まあ、いい事ばかりとは限らないが俺が楽しいと思えばそれでいいと思う。
さあ、今日は食事がメインだからそんなに長い時間一緒に居られないが最初はそれでいいとも思う。
俺はそんな事を考えながら歩いているとあっという間に目的地である駅に到着した。
待ち合わせ場所は駅広場の時計台の前で約束の時間は11時だがまだ少しだけ時間はある。
俺は二人でいる時間を少しでも長くしたいと思い先に駅のトイレに行って準備をする。
俺は時計台の下で胸をドキドキさせスマホで時間を確認しながら周りを見渡す。
時間が少し早いのでまだ彼女が来る気配はない。
俺はもう一度自分の服をチェックする。
マネキンが来ていた服。下は綿の紺色のズボンで上はもともと持っていたTシャツを着てその上に購入した長袖の薄手のシャツを着ている。
俺にしては結構まともな服装だ。
そしてあっという間に約束の時間が来ていて俺は声を掛けられた。
「お待たせ。
俺は声の方に振り向く。
そこには俺の待ち人のポニー
服装は下は長いロングスカートで上着は胸の谷間が見えるほどのVシャツ?を着てその上にもう一枚シャツを羽織っていた。
俺は少し目のやり場にこまるなぁなんて
「おっおはよう、
「おはよう
かっかわええ!
この可愛さは反則でしょ!
こんな可愛い子と今日は二人でご飯を食べれるなんて俺、し・あ・わ・せ、だなぁ~
俺は心の中で何かほっこりとした感情を覚えつつ俺はポニー
「それで今から何処へいくの?」
「お店に行くには少し時間あるから少しブラブラしない?」
「ああ、じゃあ行こうか」
俺とポニー
俺達は世間話をしながらウインドウショッピングを短い時間だが楽しんだ。
俺は彼女の案内でビル内にある少し洒落たレストランへとやってきた。
お昼時とあって結構な人で溢れかえっていた。
そして俺は人生で初めての女子と二人での食事と会話を楽しんだ。
正直言って緊張で食事の味を堪能することは出来なかったが、それでも俺にとって特別な時間だった。
店を出た所でポニー
なにやらポニー
「場所変えない?」と。
ポニー
「ここなら人が少ないから話しやすいかな」
俺は公園につくと彼女にそう告げた。
俺とポニー
ポニー
「実は
ポニー
突然の事で俺は動揺した。
とても柔らかいポニー
俺は手の柔らかさとポニー
ヤッヤバイ!これはヤバイ!
俺はどんなお願いでもハイハイと頷いてしまいそうだ。
だが、俺は直ぐに返事をするのを思いとどまった。
理由は守る理由がわからないからだ。
それにもしもの事があった時の俺の予防策が可能かどうかの判断もしていない。
俺はこんな最高な状況なのに冷静な判断をしている自分がいた。
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