第3話 女ごころの分からない俺
「おはよう、
俺が小学校6年生の時に隣に引っ越してきて俺の得意とする催眠術の切っ掛けを与えてくれた子だ。
身長は妹より少し高い160センチくらいで少しだが茶色に染めた髪が風になびく。
顔は妹と同じって…妹と同級生の女子を比べるのはどうかと思うが、まあ可愛いと思う。
俺は目の端に催眠術の掛かった妹を見ながら歩いてきた
「やあ、おはよ」
俺はそれに気づいてこのままではいつもと違う妹を
「あっ!空に変な鳥が飛んでる」
俺は左手で空を指しそんなベタベタな嘘をつく。
だが
「え!?どこ?どこ?」
ああ、
よし、これで妹の催眠が解けたな。
後は、成り行きに任せるだけだな。
「もう!どこにもいないじゃない!」
「あれ?さっきはいたのにな」
俺は少し笑いながら答え話題を反らす為に妹に話題を振る。
「
妹の
そんな様子を知らずに
「
「あっおはようございます。頑張ります」
挨拶をした
「それじゃあ、私は先にいくね」
俺は後ろから
とりあえず問題は去った。
後は
小学6年からの付き合いで既に4年を超えている。
隣の家に住んでいる事からよく話す機会が多いのか
まあ、単純な所も多い女子でもあるけど。
そんな事を考えていると
「初めてじゃない?妹さんと登校するなんて」
「そっそうかな?たまたま朝玄関で一緒になっただけだよ」
俺達は
俺は歩きながら
理由は
俺は中学の時にいろんな人に試したが一番催眠術に掛かりにくかったのが
もしかしたら
何故かって、それは催眠術の切っ掛けを与えてくれた恩人の
「高校くらいは一緒のクラスになれるかな?」
笑顔で
「さあ、どうかな。中学3年間一度も同じクラスじゃなかったから。後は運だけじゃないか?」
「そうよね。一緒のクラスじゃなくても一緒の高校なんだからいっか…」
最後の
今日は入学式の初登校の日だ。
校門の前までくると制服を着た生徒であふれかえっていた。
俺達はその中に紛れ込み掲示板の前までくる。
俺は自分のクラスを確認すると1組だった。そして同じ1組の女子の列を確認するが残念ながら
「残念だったな。又、別のクラスだ」
俺は横にいる
「でも、また隣のクラスだよ。家も隣だしクラスもずっと隣。何か縁でもあるのかな」
俺はそれにどう答えようか考えていると俺の肩をたたく奴がいた。
俺が振り向くと同じ中学出身の
「よお、
「
「わりい、わりい」
高木は白い歯を見せながら俺に声を掛ける。
「一緒のクラスだな。また仲良くやろうぜ。じゃあな」
高木はそれだけ言うとさっさと掲示板の前からいなくなった。
高木とは腐れ縁なのか中学では1年と3年で同じクラスになったやつだ。
唯一俺が心を許して話せる
そして俺は
そこへ女性教師が来て体育館へ誘導され入学式が行われ又教室へと戻ってきた。
「私がみなさんの担任となる
坂下先生はそこまで言うと目線を一番前の端の生徒を見る。
「それでは窓際の生徒から初めてください」
俺は自己紹介といい一つの作戦を考えた。
やっぱり最初のイメージは大事だよな。
それにクラスで優位に立つには俺の得意技を使うしかないでしょ。
俺は密かに薄ら笑いをしながら俺の番を待った。
そして俺の挨拶の番が来たので俺は教室の壇上へと上がる。
生徒の数は男子20女子20の約40人かどのくらい耐性があるかわからないが試す価値はあるでしょ。
俺は一呼吸した後言葉を発する。
「東中から来た
そして俺は右手を伸ばす。
その手に席に座る生徒そして教師の視線が集まる。
行くよ。
親指と中指をずらして『パチン!』と鳴らす。
さあ、俺の催眠術にどれだけの人が掛かるか楽しみだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます