第5話「妹の提案」

「ではでは、一日デートしてみると言うのはどうでしょう?!」


妹ちゃんは先程の態度とは打って変わって元気よく提案した。

何を考えているのかは分からないが前のめりになってまるでプレゼンをしている司会者みたいに話している。


その提案に対して久しぶりに白石と台詞が被った。

「「デ、デート!?」」

そして顔を見合わせるとお互いにしかめっ面をしているのだ。

深呼吸をして俺は妹ちゃんがそう考えた理由を聞く。

「それにしてもなんでそうなったんだ?」

俺は一旦、冷静に考えてそう尋ねた。

「だってデートしたらその人の良さが分かるって…」

ゴニョニョと喋って居る印象が可愛くてつい俺は妥協してしまう。

「そっか、俺は良いと思うよ」

裏切ってすまん…。

俺は内心で白石に謝罪した。

「え?…え!?」

白石が今までに見たこのない表情をして、愕然としている。

そして、顔がこんなことを言っている。

ー貴方たち、グルなの?ーと。

ーENDー








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