他人は綺麗であれ

 結局、私以外の全ての人間は必ず綺麗であるべきだと言う幻想をうたう。

 私の自堕落を、他人の存在性にそのまま落とし込み、私は私らしくそのまま汚れている。


 それだけで自分が憎く見える。




 突然何も考えられなくなり、ふと何も無くなったかのように目の前が止まり、その何もないところからポツリポツリと漏れる黒インクのようなような憎悪。


 私がこのような自堕落を重ねる中で割と頻繁に起こる出来事です。


 他人にわかってもらえなくとも、むしろわかったところで、私は他人を救えず、同時に他人もまた私を救えない、私は他人を助けると言う口だけのエゴを垂れ流し、私が一番やっても無益な救済を求めていると言う現状に対し、なんだか嫌気がさすのはもう悪いことなのかどうなのか。

 自分自身でわからなくなっている次第です。



「人類は、死より誕生を嘆くべきだ。」



 数多の鬱に似た名言がある中で、みんな何かを見失い、そこに何かを見出している気がします。


 幸福は蜃気楼のように掴めず、生は風に舞う枯葉のように掴めない。


 そんな感覚を日々抱くことを、非生産的だとわかった上で続けるのもまた苦痛になってきたのでした。




 こんなに他人任せで陳腐な文があっていいのでしょうか。

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