強さ

「この世に強い人はいない、弱さを隠せる人が多いだけである。」



 ここでは、その弱さを隠せる人のことを強い人と表現します。



 強い人とは、どう言う人なんでしょう。


 人間ですから、何かしら怖いもの、トラウマもの、逃げたくて辛いものが存在すると思います。それを他人から隠す強い人は、自分を気丈に見せたいからなのでしょうか、他人を心配させまいと言う心情の現れなのでしょうか、若しくは、その弱さを自覚・意識しまいと言う無意識の逃避のようなものなのかもしれません。しかしどれにしろ一貫して、やはりここで他人に頼りたくない部分があるのは間違いないのでしょう。


 実際のところ、この弱さを完全に全員に隠せる人は少ないでしょう。その分は、自分の信用できる人に自分の弱みともなってしまうそれを共有することで補完している部分もあると思います。どちらにしろそうやって自分自身の強さを保とうとするのでしょう。


 この際、自分の弱さに向き合える人、それから、他人の弱さを支えられる人、それらを強い人と言えるのかもしれません。



 さて、果たして自分は強い人なのでしょうか。


 私はどうも、自分の苦しみから逃避して、他人の苦しみで我が物のように押しつぶされそうになる節があります。これはきっと、弱い人になるのかもしれません。きっと、自分を強い人と自覚しない強い人もいるのでしょうが、それとこれは違う気がします。自分の弱さに向き合い、他人の弱さを支えるには、私の体は少し小さ過ぎる気がします。


 私は強い人になれるのでしょうか。


 弱さと向き合うこと、人生を過ごすにおいて誰もが一度はぶつかる考えなのがもしれませんが、それでいて幾度となく、永遠進行形で付き纏うものなのかもしれません。


 皆さんはどうなのでしょう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る