06
嵐みたいに、彼女は駆け去っていった。
自分ひとりの店内。
なぜか、多少、腹立たしい。
彼女に対して上手く応対できなかったという感覚と、なんで倒れた女に泣かれなきゃならないんだという感覚。自分に腹が立っているのか、それとも彼女に腹が立っているのか、それすらも分からない。
早めに店の細かい掃除や金額の調整を終わらせて、寝た。どうしようもないときは、寝ることにしている。眠れなくても、眼を閉じる。開かなければいい。このまま終わってしまえばいい。そんなことを考えながら、延々と夜を過ごす。
明日も、同じ日々が、続いていく。そういう、どうしようもない感覚。夜には、それしか感じない。
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