第2話

 学校があって。学校が終わると、そのまますぐに塾。それが終わって帰っても宿題。途中ところどころにクラブ活動。

 自分は、生きてないんだろうなと、思う。

 しんでる。

 朝起きて勉強して帰って寝るだけ。その勉強も、自分のためなんかじゃなくて、扶養者が金を注ぎ込んで行う贅沢な趣味みたいなもの。私には、自由がない。

 たぶん、これからも一生これが続く。勉強だけじゃない。人生すべてが。空虚な作り物。

 だから、帰らない。家になるべく帰らないで、近場のコンビニの、イートインコーナーで。ひたすらに暇をつぶす。暇じゃないけど。暇にする。

 このコーナーだけが、唯一の、わたしの人生。でも。それすらも、必要のない友達付き合いで削られたりする。どうでもいい関係だった。学校終われば完全に他人なのに。一生友達とか言っちゃって。裏では足の引っ張り合いしてる。女男関係なく、勉強できるだけでひどい目に遭ったり。だから、間違っても自分の成績は明かせない。窮屈で、木とか花のほうが百万倍ましだと思う。人間がいちばんみにくい。

 このコンビニ。イートインコーナー。

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