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オレとシノが並んで座って、愛ちゃんが向かえに座った。
それから、愛ちゃんが取り皿に色々取り分けてくれて、漸く 子供チームも宴会が始まった。
愛ちゃんの手許には、缶カクテル…。
「愛ちゃん、コイツ訊きたい事があるんだって。話、聞いてやってくれる?」
「オイ…」
「愛ちゃんの正体が無くなる前に訊け。なんなら、席外そうか?」
「聞かれてマズい話じゃない」
「そうか…?」
「えーと…東雲さん? オレで答えられる事なら、何でもお答えしますよ」
唐揚げを手で食べたのか、指をペロッと舐めてニッコリ微笑んでる。
いい感じに酔いが回ってて、妙に色っぽい。紫津木のヤツ、本当に手ぇ出してねぇのかよ。信じらんね。オレなら絶対無理。
「如月さん」
「…はい!如月さんです!」
正坐に座り直して聞く態度になった。
酔ってんな。可愛いけど。
「どうして、アイツ…紫津木藍のことを好きになったんですか?」
……はい?
「オレも、校内放送聞きました。あんな状況下で人を好きになるって、どんな心境なんですか? 教えて下さい」
……コイツ…!
「ぇ…と…それは…」
愛ちゃんを見ると、口許を手で隠していたが、その手は震えていて……それでも、一所懸命笑おうとしていた。
ダメだ、見てらんね。
「シノ!その質問は無しだ!」
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