第100話 再会

そんにゃこんにゃでエステルちゃんの操縦する船は自由交易都市ホルムスへと帰って来た。


「槍を護衛団の本部に届けるのは、父さんやってよね。

 アタシ帰りの操船で疲れたんだから、ゼッタイ手伝ってあげない」


そうエステルちゃんは宣言して。


「僕もアシャー様の力使い過ぎたかな。

 帰って寝ようっと」


エラティー隊長も帰って行った。

船の客室キャビンでずっと寝てたのにまだ寝る気にゃの。



「待ってくれ、エステルも、エラティーくんも……

 こんな荷箱、俺一人じゃ。

 しかも船に運んでくる時より、ヘンに重くなった気がするぞ。

 うわー、シンドイ。

 とほほほほーーい」

 



「ファオランさん、せっかく仲良くなったのに。

 みゃーも仲良くなったリリーちゃんいなくなっちゃって寂しいよね」


みにゃとからの帰り道。

エステルちゃんはそんにゃコト言うけど、わたしそこまでリリーちゃんとはにゃかよくにゃってにゃいのよ。

彼女はトラ樽さんにベッタリしていて、わたしとはあまりはにゃしていにゃい。


「リリーが家族の元へ帰れたのにゃら、良かったみゃ」


そう言って、トラ樽さんは街へと。


「トラ樽さん、リリーちゃんに愛されてたじゃない。

 モテルってホントウだったのね」

「モテる……

 ジョーダン言いっこにゃしですみゃ。

 みゃーのアネさん。

 アレは仔猫ですから、俺の事を親猫とでもカンチガイしただけでさー」


それは違うと思うけど……

シャムのお姉さんはトラ樽さんをおんにゃ心の分からにゃい旦那と言ってたわ。

その通りみたい。


街の裏通りへ消えて行った茶虎の大きにゃ猫。

そんにゃセリフを言いにゃがらも少し寂し気に見えるわよ。


わたしも寂しくにゃいコトもにゃいかしら。

リリーちゃん、わたしより少し小柄だったもの。

妹が出来たみたいにゃカンジもあったのよ。

又逢う事が有ったら、今度はもっとにゃか良くにゃりたいわ。



そして一週間が過ぎた。


「にゃんでオマエはくっついてくるのにゃ。

 たまにははにゃれろみゃ」

「えー、だってあの黒い女王猫から女王の座を譲って貰ったにょよ。

 だから、現在はアタシが女王だもん。

 ボス猫のトラ樽の横にいるのはトーゼンにゃのよー」


「みゃー様、みゃんだってそんにゃコトを」


知らにゃいわよ。

わたし元々女王じゃにゃいの。


トラ樽さんにくっついて歩いてるのは、モチロン白猫のリリーちゃん。

 

「トラ樽ー、もう逢えにゃいかと思ったにょに、こんにゃにすぐ再会できるみゃんて。

 やっぱりアタシたち運命で結ばれてるんだわー」


モチロン、飼い主のファオランさんも一緒よ。

彼女は現在、護衛団で働いている。

装備課を手伝ってるどころか……聞いたはにゃしだといつの間にか全部仕切ってるみたいよ。


「ステュティラちゃん、エステルちゃん、又逢えたネ」


「なによ、アンタいつの間に?」

「ファオランさんー、逢いたかったですー」


「しばらくここで商売の修行するのヨ。

 よろしくネ」


 

……あの日、ファオランさんのお父さんとお義母さんがはにゃしてた。

アザム団長のコトとか、次期皇帝のコト、正妃とか妾とか。

そんにゃはにゃしを何処まで分かってるのか。

ファオランさんは屈託のない様子で商売に励んでいる。

まぁ良いわ。

わたしにはあまりカンケーにゃい。


わたしはエステルちゃんがファオランさんに逢えて幸せそうにゃらそれで良いのよ。


わたしが関係にゃいと思っていても、今後イロイロ巻き込まれて行くんだけど、それは又別のおはにゃし。

別の機会におはにゃしするわ。

では。

又お会いしましょう。




























どーも。

くろです。

ここまで読んでくれた皆様、ありがとうございます。


第二章『河で遊ぶ黒猫』も終了です。

この終わりまで一気に毎日投稿しようと思い立ってしまって。

100話毎日投稿なんとかやり遂げはしましたが。

ところが『第1回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト』なんてイベントがあって。

『終わる世界に響く声』なんて小説を書きたくなってしまって。

同時投稿してたらシンドかった~。


素直に一度『くろねこ男爵』休めば良かった。

でもその結果『終わる世界に響く声』は緊迫感の有る仕上がりになったのかも。


さてしばらく『くろねこ男爵の冒険』は投稿お休み。

今回は少し長くお休みする予定。

別作品もいろいろ書きたいのです。

別作品を書いた経験がまた、『くろねこ男爵』に良い影響を与えてくれると思うんだよな。


第三章は……9月下旬くらいからかな。

おそくとも10月中には再開を約束します。

三章は長い話じゃ無くて、短編集ちっくなのを予定してます。


ご意見、ご感想お待ちしてます。

文句やリクエストなども。


ではでは。

くろでした。

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