今日も曇りか

今日も曇りか

そう言えば最近晴れ間を見ないな

空はこんなに青いのに

この心の曇天は晴れないもんだな


そんな自嘲を傍らに

未だ銃口から煙を吐くサブマシンガンを壁に

言葉という弾丸で朽ちたコンクリート

孤独戦線、その最前線


なりたい大人にはなれなかった

結局自分は変えきれなかった

「それでもいいぜ」とは笑えない

今日も今日とてどこかで自己嫌悪が嗤ってる


それでも闘い続けてここまで来た

「遠くまで来たもんだな」と笑えるようになった

それで良かったとは思えないが

昨日よりも前に進めた今日を称えたい


明日も曇りか、相変わらずだな

ならその曇天を切り裂くほどの言葉を探そうか

戦わざるを得ない時代だ、仕方がない

だから俺は冷めたサブマシンガンを手に取った


それじゃ、さよならバイバイだ

今日の自分のままじゃいられないから

過去の自分に「ほら見たろ」って笑うために

この孤独な戦線に立ち続けるんだ

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