赤錆色の戦闘記録 ーMASS Builder妄想伝ー
樟人
組織概要「クスノキ重工」
〇組織業務
PMC(民間軍事会社)、機械修理、中古パーツ販売業
〇規模
零細
〇保有MASS数
2機
〇組織説明
民間の機械整備工場を前身とする新興且つ零細PMC。企業予算も少なく経営は厳しいが、常識外れながらも確かな戦闘力を持つ同社のMASSとその整備技術に注目が集まりつつある。
〇所属メンバー
・主任
クスノキ重工の保有するMASSの1番機「ベンガラ」の専任パイロットにして、同社創設メンバーの一人。青年男性。創設の立案者でもある。
性格は一言で言うと適当。大抵の事はその場のノリと気合で解決できると思っている。自分自身もその性格を自覚しており、「立案者ではあるが社長になれる器じゃない」という理由で、その座を現社長に任せた。貧乏な生活を送っていた経験から若干貧乏性の傾向があるものの、手持ちの物でやりくりをする応用力を身に付けている。
乗り物を動かすことに関しては誰にも負けないと豪語しており、実際に重機械の操縦技能は高い。また、操作している機械の状態を感覚的に察知し、それに合わせた操縦を無意識に行う事が出来るという特異な能力を持つ。しかし、この能力の為に機械の不調に気付きづらいという裏返しの欠点を合わせ持っている。
戦闘においては攻撃対象に肉薄し、獲物のハルバードで切りかかる豪快な近接主体の戦法を得意とする。PMC界隈では命知らずと揶揄される一方で、その戦法で着実に戦果を上げつつある点から注目を集めつつある。
・社長
クスノキ重工社長。青年男性。同社創設メンバーの一人。主任とは旧知の仲であり、良き理解者。
普段は冷静だが、主任やその他社員の突飛な行動を目にするとキレのあるツッコミを飛ばす会社のまとめ役。ノリで行動する主任のストッパー役も兼ねている。
経営手腕はかなりの物であり、零細ながらもクスノキ重工が運営出来ているのは彼の努力のおかげと言っても過言ではない。しかしながらその努力をもってしても経営の厳しさは否めず、胃を痛める日々は続いている。
・整備長
クスノキ重工MASS整備部門及び修理販売業部門を統括する初老の男性。社長の父親。クスノキ重工の前身である機械修理・中古パーツ販売会社の元経営者。主任は親しみを込めて「オヤジさん」と呼んでいる。
声のデカい頑固オヤジであり、整備ハンガーではほぼ毎日彼の怒鳴り声が響く。特に主任は機体に無理のかかる操縦を行う事が多い為、怒りの矛先を向けられることが多い。
整備の腕は”超”が付くほど一流。ジャンクパーツの中から使えるパーツをかき集め、ベンガラを組み上げたのは他でもない彼である。PMCとしての業務開始後も、戦闘で破損した機体の修理、機体の改修・調整の現場では常に陣頭指揮をとっている。
・経理ちゃん
クスノキ重工設立後に雇い入れた若い女性。経理や事務作業の他、ベンガラの作戦行動をサポートするオペレーターも兼任する。
常に冷静且つ真面目で合理主義。どんな作業もそつなく淡々とこなす出来る女。その言動から周囲からは冷たい性格だと思われがちだが、本人はそれを払拭したいと思っている。
スイーツ作りが趣味兼特技。
・新人くん
MASS工学専門学校出身の新卒社員。男性。クスノキ重工が初の新品MASSである2番機「ランドウ」を調達するにあたって、パイロットとして雇用した。
性格は真面目ではあるものの少々頭が固い。「有名企業より、伸びしろのある企業の方が成長が見込める」という、非常に前向きで野心的な理由から、クスノキ重工の門を叩いた。しかし、専門学校で学んだ知識とクスノキ重工の現場で実際に行われているMASSの戦法や運用体形があまりにもかけ離れており、その事に頭を抱えている。
専門学校での成績は上の中。MASS操縦の腕も良い。特に射撃の腕に関しては校内での試験において5本の指の中に入るほどの腕前。故に搭乗機であるランドウも射撃主体のカスタマイズを施されている。
・広報さん
新人君と同時に雇用した妖艶な魅力を持つ女性。クスノキ重工の広報担当兼ランドウのオペレーター。
男であればだれもが振り向く美貌と美しいプロポーションの持ち主。自身もその魅力を理解しており、それを使って男揶揄うのが趣味という若干ひねくれた性格。新人くんの事を気に入っているらしく、よく揶揄っている。
水商売の経験があり、それ故に接待や交渉の能力にも長けている。一部の社員からは、まともな方法で契約を取ってきたのかと心配の声が上がっているが、本人曰く大丈夫との事。
〇保有MASS詳細
・1番機「ベンガラ」
製造体系:ワンオフ(ジャンク品からのリビルド)
主な兵装:肩部単装擲弾砲×2
ストライクハルバード
ヘビーガトリング
大型榴弾砲
レーザーライフル 他
クスノキ重工がPMCとして設立するにあたり、整備長がジャンクパーツを寄せ集めて製造したリビルド機。その名の如く弁柄色(赤茶けた鉄錆の様な色)をメインの機体色としている。主任がほぼ専任のパイロットとなっており、他のパイロットには不用意に預けられない程の独特且つ過激なセッティングが施されている。
運用を開始してからは、戦場に投棄されている機体から使えそうなパーツをサルベージし、その都度組み込むという運用方法を採っている。その為、機体形状は左右非対称で統一感が無く、機体バランスもお世辞にも良いとは言えない。その不格好な見た目から、他のPMCからは「錆鉄」「赤いガラクタ」などと揶揄されていた。
しかしながら、整備長の調整と主任の操縦センス、更に偶然見つけて組み込んだ謎の機体のパーツによる性能の向上も相まって、その頭角をめきめきと現しつつある。小ばかにしていたPMCも不格好な機体で戦果を上げつつあるパイロットの能力と、同社の整備技術に興味を持ち始めており、文字通りクスノキ重工の看板を背負う機体となっている。
・2番機「ランドウ」
製造体系:量産型改修機
主な兵装:肩部6連式誘導ミサイル×2
バトルクラブ
大型シールド
スナイパーキャノン
大型榴弾砲
高出力レーザーキャノン 他
クスノキ重工の業務規模拡大にあたって新調した新品MASSを、パイロットである新人くんの得意な戦闘スタイルである射撃戦に合わせた調整を施した機体。1番機ベンガラに準えて機体色と機体名を合わせており、藍銅鉱と同じ藍色を主とした機体色が特徴。
頭部右側面に照準補正用の光学カメラ、左肩にはレドームが搭載され、射撃精度の向上を図っている。ベンガラで培った機体整備技術は本機でも生かされているが、整備長にとって射撃機の整備は初の試みであるため、未だ煮詰める余地はある発展途上の機体である。それでも、機体性能としては十分なものになりつつあり、前線で戦うベンガラの射撃支援的運用であれば十二分に戦果を挙げられる性能を持つ。
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