第18話 エピソード・・17

 でも特に酷かった奴は自分にもそんなに年端の変わらない娘がいるくせに、中学生を買おうとしたおやじだ。


 さとしの彼女がいつものように違う日に合うことを促すと、じゃあここでって彼女の髪の毛を掴んで跪かしたから、当然のようにみんなで出て行ってぼこにした後、財布を出させ中身を全部出させたら、今までに買った少女の写真が名前入りで沢山出てきた。それもそのおやじと奥さんと一緒に写ってる自分の娘の写真と一緒に。




 しかもおやじの財布には三千円しかはいっていなかった。見かけは高そうな服を着て 顔立ちも偉そうな顔をしている癖に。


 

 金が無いことなんかよりも、金で買った少女の写真と同じ場所に自分の娘の写真を一緒に入れているこのおやじが、なんだか俺は余りにも醜くい人間のように感じて、自分の意識が飛んで、狂ってしまったようにおやじを殴り続けた。


 そのおやじに対してというよりも、この腐れ切った世の中に対して、とかかっこいいこと言って、イエスになった気にでもなっていたのかもしれない。

 さとしとがんが俺を止めなかったら、きっと殴り殺してしまっていた可能性も否めないほど、そのおやじの醜さに呆れきっていた。口もきけないぐらい殴って血だらけのおやじをその場所に置いて俺たちは健の家に戻った。


 素直に聞き出せた獲物のほうは、その日の夜のうちに家の近くの住所近辺をローラー作戦で詮索し家を見つけだす。


 翌日、待ち合わせ場所に行き、車に乗り込む前に前金を受け取り、その場面を激写。おやじには忘れられない名場面になる。


 なんと言っても児童買春の瞬間の写真でしかも自宅の住所も割れている。大抵のおやじ達はここまでされると話し合いで物事を解決したいらしく、素直に五、六十万はゲットできた。逆に俺たちもそれ以上は求めなかった。  

 会社勤めのそれぐらいの年齢のおやじさん達は、自分の自由にできる金を五十万ぐらいは持っているだろうと俺は考えていたから。

 持っていない金を用意させて余計な時間や行動をとらす方が、俺たちにとって有利に働かないことも計算していた。


 これを何度か繰り返し、健の一円しか入っていなかった口座はあっという間に七百万を越した。


 この作業を俺達が中止したのは、かに山に来た相手ががんのクラスの担任だったからだ。俺達の噂をきいて辞めさせに来たのか、中学生を買いに来たのか定かには出来なかったが、リスクが高すぎるのでここで辞めることにした。


 さとしと彼女には協力してくれた代わりに健の家をホテル代わりに貸し出し、その間俺たちは外で待っていた。当然聞き耳は立てない条件付で。


 健はその金を無駄な事には使わなかったし、妹の給食費や教科書代に当てた。

これが俺達の本気のジョーク。

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