作戦開始
翌日、公園のベンチに座り、赤い缶を耳に当てた。
「よう」
未来の自分の声が聴こえたた。
「念のために聞くが、お前はいつにいる?」
「翌日だ。雨なので手短に頼む」
「未来のオレならもう分かってるんだろ。作戦のこと」
「ああ。長い闘いになるかもしれないな」
「そうだな。次が最後の交信になるな」
そう言って缶から耳を離した。
作戦は単純だ。カズヤは毎日、公園に来る。しかし、交信はしない。交信をするのはXデーだけだ。
赤い缶と青い缶は、近い日時に接続される。Xデーの前日にそれが分かっても余裕がなさすぎる。
最も時間的に余裕を持たせるためにXデーまで交信をしないことが最善だと考えたのだ。そうすると、次に赤い缶で交信した際に
現在のカズヤが、次に赤い缶を使うのは明後日だ。
(あと二日で、Xデーがいつか分かる)
期待と不安が入り混じっていた。
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