Mordred

Fluttering of Wings * Mordred

 スーッと画面をスクロールして、円卓の騎士の面々を一瞥する。……あ、なんかこいつ、ちょっとかっこいいかも。

「モードレッド……。知らないなぁ……」

「お兄ちゃん、モードレッドにするの? でも確かに、お兄ちゃんの趣味っぽーい!」

 俺は明るいキャラよりも、影がある感じのキャラの方が好きだ。華菜が言っているのは、おそらくそういうことだろう。

「こいつ、もしかして裏切ったりするのか?」

「おっ! お兄ちゃん、鋭いねー! でもでも、これには深ーいわけが……」

 ……あ、マズい。これは長くなるパターンだ。

「華菜、その話はまた明日な。俺、レポート書かないとだから」

「えーっ! お兄ちゃんのケチー!」

 ケチって言われても、課題なんだから仕方がない。何せ、単位が掛かってるからな。

「じゃあさ、一緒にコンビニ行こうよ! 私がアイス買ってあげるから!」

 華菜のやつ、そんなに話を聞かせたいのか……。まぁでも、休憩がてら付き合ってやるか。

「分かった分かった。ただし、ちゃんと奢れよ?」

「うん! 安いやつね!」

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