Lancelot

「……あ、ランスロット」

　ランスロットは知ってるぞ。やたらとよく聞く名前だからな。

「ランスロットは強いよねー！　おまけにかっこいいし！」

「ふーん……。やっぱり強いのか」

　見た目的にも強そうだとは思う。まぁ、かっこいいのは全員同じだけどな。

「じゃあ、こいつに一票」

「うぬぬ……。お兄ちゃんもランスロットに入れるのかぁ……。これはランスロットで確定しちゃうかも……」

　その言い方だと、ゲーム内でも人気が高いみたいだな。結果に応じた配布とかがあるのか？　知らないけど。

「なんか悪かったか？　適当に決めただけだけど」

「いや、いいのいいの！　投票期間はまだまだあるしね！」

　華菜は一人で意気込みながら、元気よく部屋を飛び出ていった。……って、リュック置きっぱなしじゃねぇか！

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