End Gawain * Fratricide
「おまえ、華菜に何をした!?」
「あのね、悠君。私、ずっと悠君に会いたかったの。悠君のことを忘れようと思って、引っ越ししたり大学受験したりしたんだけど、でもやっぱり忘れられなくて」
「おまえの気持ちなんか知らねぇよ!! おい、華菜は無事なんだろうな!?」
「久しぶりに街に帰って来たら、悠君のこといっぱいいっぱい思い出しちゃって……。私、悠君のこと大好きなの……」
くそっ、話が通じない……! これは、警察に電話した方が……? いやとにかく、華菜を助けに行かないと!
「おまえ、今どこにいる!?」
「どこ……? くふふふふ、ここにいるよ……」
――次の瞬間、玄関のドアがガチャリと開いた。ま、まさか……。
「悠君ー? ドアを開けっぱなしにするなんて、随分と不用心だなー」
……茶色のショートヘアに、真っ黒な瞳。忘れもしない、あのときと同じ姿だ。違うのは……、真っ赤な血に染まった、柄の黒い包丁だけ。
「あ……」
「悠君、久しぶり。ずっとずっと、会いたかったよ」
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