第9話 決戦! 頭痛VS生理痛!

 唐突ですが……


 私の生理痛は、かなり重い!


 もう、かれこれ10年以上の付き合いになるが、ここ数年、特に酷くなった気がする。


『生理痛』とは、女性ホルモンの作用により子宮が収縮して、子宮内膜が剥がれ落ちる際に発生する痛みで、ストレスが原因でその痛みが増強されると言う。


 はっ!


 私が罹患したのは『冠攣縮性狭心症』……冠動脈が収縮して心臓への血液流入が減少する病気なのだが、生理痛が酷くなったのも、私の『ストレス性血管収縮体質』(←命名、私)のせいなのかもっ!


 ……等と考えていたら、八代さんが痛み止めを持って来てくれた。


 早速飲むと……


 うそ! す、すごい!


 頭痛、生理痛、おまけに両腕の止血カフの痛みまで、これまでが嘘のように治まってきた!?


 ……私には変なポリシーがあり、薬の名前を覚えられない代わりに(本編第5話『ラ◯ライブ?』をご参照下さい!)余程でない限り服薬しないように心がけていた。


 こんなに楽になるなら、変な意地を張らずに、もっと早く飲めば良かったよ♪


 ……と感動したのも束の間……


 すぐに頭痛が復活してしまった(泣)


 しかも、さっきまでは痛みが同時多発的に発生し、体内で『痛みの頂上決戦』(←?)が行われていて痛みがバラけてくれていたのだが、他の痛みがお薬によって制圧されてしまったので『頭痛ヤツ』の独壇場と化してしまったんだ。


 ……この戦いをせいしたのは『頭痛』だった🏆️✨



「遥さんど〜お? 頭痛、落ち着いた?」


 八代さんがバイタルを確認しながら聞いてくれたが、嘘をつくわけにもいかず、頭痛だけが収まらない事を伝えた。


 すると、なんと院長から『痛み止めは極量まで増やして良い』との指示を受けていたそうで、もう1錠飲ませて貰い、それでも足りない時のためにもう2錠渡してくれた。


 ニコランジルの副作用が辛い人……特に若年者は、身体がニコランジルの血管拡張作用に慣れるまで、こうして無理にでも頭痛を抑え込むしか方法が無い……との事だった。


 結局、全て飲んでも頭痛だけは効果が一瞬で切れてしまい、その後は歯を食いしばって耐えるしか無かった。


 この頭痛は、恐ろしい事に退院した後も続いたのである。


 ……その間、またまた生理が訪れたが、生理痛の善戦も虚しく、頭痛が勝利を収めたのは言うまでもない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る