第6章 stage Ⅳ
第1話 読影医
※ この物語はフィクションであり、実在の人物、団体などとは関係ありません
「トノマイチさ〜ん、トノマイチ コフミさ〜ん」
妙齢の女性が立ち上がった。
一緒に
歩きながら……「『
「はい、珍しい名前でしょ? 『デンブイケ』とか『トノブチ』とか読まれるんですよ〜」
「それだと、呼ばれても気付かないかも知れませんね」 ……と、患者さんと笑い合った。
病院、特に検査室は『名前』を多く扱う部署だ。 検査の種類によっては、お
読影医……『放射線科医』とも呼ばれる、画像検査の診断のエキスパートだ。
臨床検査技師は、エコー検査は可能だが、保健婦助産婦看護婦法で、診断は
その為、医師の中でも特に画像検査…エコーや、CT、MRI等の診断技術を持つ『読影医』の必要性が出てくるのだ。
この患者さんは、
「先生、お願いします。」
「はいはいはい〜っ、では、検査しますよ〜。 押して痛かったら言って下さいね〜」と、ゼリーを塗りながら、
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