第11話
「あ、蒼君・・・・・・」
「結愛」
(だめっ!もう嬉しすぎて死にそう!!)
こういうやり取りは推しとファンがあまりやることではない。
けれども、蒼君はファンの私の名前を呼んでくれた。
夢を見ているようで夢を見ていない。
かあっと赤くなる私に、蒼君は照れたように輝いた笑顔を見せた。
二人で頬を紅く染めて。
お互い、直視できなくて。
「じゃ、じゃあ私。帰るね・・・・」
「あ、ああ。じゃあな」
嬉しかった。
とても嬉しくて、目頭が熱くなった。
(私は本当に蒼君に恋してるんだな・・・・・・)
自分はただのリアコだって思っていたけど、今のままじゃ私はファンじゃなくて、蒼君の友達な感じがする。
悪くは思わない。が、心が痛くて、辛くなった。
胃袋が締められるように。
(不安なのは
学校にも蒼君のファン達が蒼君の周りに集っていて、
私が蒼君に話しかけると、すぐに蒼君をガードすることがある。
(これからはもう何か不安しかない!)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます