第四業 暗黒大将軍の策謀、暗黒科学


芸能界には枕営業と言うのがある、それは子供達がスポンサーやテレビスタッフに性を売って、媚を売ると良い仕事である。


「避妊したいなら!ゴムを使おう!」


そんなどこぞとタイアップされたCM、性的グッズ大手会社九尾の狐印の『ダキニイリ』、その女社長は悪魔崇拝者サタニストにして、くの一である。


忍者は陽忍と陰忍に分かれる、陽忍が表だって直接相手組織に潜入して情報収集して『表工作』をするが陰忍は隠れて相手組織に潜入して『裏工作』をするのである。


かつて将軍職とは幕府の統率者を意味していたがそれよりも江戸、室町、鎌倉の前。


彼等は朝廷に仕える武士なのであった。


武士の眷属ぶかに忍者は付き物だ。


そのくの一が少年を弄ぼうとする、


「世界の秩序は乱れてる、貴方はどう?」


「どう……とは?」


杉本玲美かもよしてるは言いよどむ。


「聖書では異性装、女装を禁じていた、今でも、そして旧世界むかしでも同じ事よ」


「なんで?」


自分がこうなりそうだからよさっさとやりたきゃやりゃいいのにな


「確かに」


杉本玲美かもよしてるとして売り出される女装娘という設定たてまえをしている本音は違う、暗黒大将軍について聞きたいからだ。


彼女女装忍者くのいちである。



「確かに」


道徳的に生きなさい反道徳的になりたい


あんなことをするとは思えない自分にもそういう側面がある


人間として終わっている鬼として目覚めたい


「確かに」


血は穢い私は美しい


そう言うと、辺り一面、ベッドの向こう岸、対岸の火事という言葉があるが天幕のあるキングサイズベッドの周りは血の海だった。


貴方を殺したくない早くあなたもあぁしたい


二面性の真実ダブルフェイス・リアルか」


その中には


だが、


「お友達の事が気になる?貴方も同じなの?なら、一粒で二度美味しいわね何度でも遊べるね、フフフ、フフフフフフフ、フェッフェフェフェッ」


狐の嫁入りで雨が降るのは哀しみの雨であり、天が慟哭してお天道様アマテラスが涙するからだと言う、白狐はともかく、妖狐、女狐は凄惨極まる場合があるのだ。


である、突然人呪えば穴二つの改変した文章だが、現世の罪の裁かれ方とあの世の裁かれ方は違うのである。


お札つみ退魔さばくためにある。


「カフェッ」


カフェインはいかが?と言おうとしたのか、それとも奇妙な笑い声を続けようとしたか。


それは定かではない。


ただ一つ言えるのは因果応報死んだということだけだ。小太刀、それは稲妻より早く、女社長の首を切り裂いてしまった。


血の海に更に血の量が注がれる。


その全てが一つの肉体に固まっていく。


眼球というにはあまりにも形状が違う、それを言い表す事など出来ないが勾玉まがたまとよるものに似ていた、それはホルスの眼とも言われ、サードアイとも言われる。


それが一つの人間の体に戻っていった。


「やぁ、仕事は終わったかい?」


「まぁな」


部屋の中は三人だが化けた狐は三匹いた。


「足りぬ」


同時刻、シンクロニシティと呼ぶべき凄惨な有り様が他方でも行われている、こと、刑事犯罪と言うのは様々な犯罪組織が犇めく社会を次々に立件していく事で螺旋が巡る。





小型血球スモール・ブラッドアースを作るにはまだ足りぬ、あぁ死足らぬ、本当に足らぬ、足らぬぞ?」


「そうは言われてもね」


人間狩猟部隊黒犬バスカビル、それは児童誘拐を続ける、そして子供を生け贄として捧げる使わせる


この光景が如実に告げている。


「まぁ良い、この場合、未完成でも良い」


大量の流血は魔法陣を形成していく、筆跡は無い、いや今、書かれているのであろう。


丸の中、浮かび上がった一文字は『淫』。


「なんだ、


暗黒大将軍は笑って見せた、そのように見えた、これに喜悦わらわないなら魔人あくとしておかしい。


同胞の命ですら召喚条件レシピに加える、玉砕ぎょくさい上等、特攻とっこう上等だ。


「やはり、悲哀は素晴らしいな女性は供物に相応しい


魔人あくにとっての暗黒常識ルールは一般人の固定概念ルールとは違う。


彼等にとって憎しみや負のエネルギーを糧にしているのではなく、『黒い道徳』、『黒い法律』、『黒い正義』、『黒い愛』、『黒い平和』、そうしたものこそをエネルギーにする、光の中の影、それこそが最上さいじょうの闇への生け贄だ。


「そおれ」


無論、影の中にも光がある。


李緋走が人間狩猟部隊黒犬バスカビル、この場の総勢十六人と対峙した。


今回の獲物は青龍刀ではない、それはアメリカ軍が採用しているアーミーハチェットと呼ばれる、ヴァイキングの大斧や昔の武士のまさかりを小さく使いやすくしたものだ。


「いやぁ、やはり、気持ち良いですなぁ」


「フフフフ、足りすぎてしまうな」


生け贄そのために彼等を呼んでいた、不足分は自分で払えというようにであった。


「そこだ」


暗黒大将軍が投擲したのはナイフだった。


それが李緋走の頭上付近に刺さった、透明化していたのは大きな大きな眼球であった。


「それによって血の涙を流すではなくだな?」


第一の凶眼、凶器の箱ブラッド・ボックスその能力は刃の形の涙を流す事、コピーですらないというのにカテゴライズされる。


「ご名答だな、IQいくつだよお前」


「教えてやろう、530000だ」


「フリーザかよ」


「クウラみたいなのもいるぞ」


「劇場版かな?」


「それを今するのは虫が良すぎるな」


「何も良くねぇよ、俺はスピンオフしてたらそっちが人気になるタイプになりてぇんだ」


絶対無理分を弁えろ


「さぁて、どうだか」


殺戮の中に会話が交わされる、死体が生まれ、霊が生まれる中、言霊ことだまが生まれる。日常茶飯事、まさに夕食の雑談のような他愛のない感じだった。


「黒魔術より派生した暗黒科学、オオクマホノカは息災そくさいか?」


「元気だよ」


「息の根をしっかり止めておけ」


「また今度」


「そういってしないだろう?」


16人、全てを殺して暗黒大将軍に切り替えって、人差し指と親指だけで刃は白羽取りされた。


「したい時にすれば良い、無論、露出狂もだ、このように着込むと脱ぎたくなる」


全裸になった暗黒大将軍の全身甲冑の中身、そこには何もなかった。


姿


「魔導アーマー、いやツクモ神ならぬツクモ魔神ってところか」


左様さよう


「めんどくせぇ、じゃあ天狗塚の野郎は


左様さよう


「無明が晴れたな」


「で、どうする?」


天地万物てんちばんぶつ森羅万象しんらばんしょうことごとく、無機物だろうと何だろうと圧倒的に徹底的にブチいてやるよ、第二の凶眼、開眼」


それは少年の内側から現れた、というのも、嘔吐されたモノだった、月の石であった。


UFOを研究してたり興味があったり宇宙に興味あったりすれば自然に買えるお土産だ。


問題なのは尋常ではない魔力が込められている、それはつまり内包され過ぎたのだ。


「量産品の凶禍髄月ディザスターだ」


起爆、真っ黒な火焔が清浄せいじょうを始めた。


そこにあった『淫』の一文字が消えた。


「貴様!を防ぐとは!」


「そんなおねショタ、求められてねぇんだぜ?」


「では怪人王としてここで決着をつけよう」


ケルベロスは三つの首のある犬だがその暗黒大将軍は三つの首のある竜だ、西洋の竜、東洋の龍が両肩にいて中心はティラノサウルスの顔をしていた、鱗は全て逆鱗に見えた。


「ちっ、不規則記憶体ランダムミームか!」


「その通り!闇に意味を与え!闇に名前が与えられる時、我は目覚めるというものだ!」


「まっドラゴンステーキ、一度食べてみたかったんだよ、甲冑の方は逃げ切ってるな、つまり、、いや殿しんがりという話か」


「それも正解だ、よくぞそこまで常識に囚われないな」


「お前がIQ530000なら俺のIQは66兆2000億だ」


「小手先は全て足元を見られてるな」


「上からもだよ」


「頭にこけが生えているだけの頭の固い連中がな、それはそれは、だがお前もそうなる」


東洋の龍と西洋の竜の首が切り落とされた。


残りはティラノサウルスの首だけだ。


「そうでもないさ」


そういってその無明を細切れにした。


脅威がないと敵がいないと闇がないといけない、それが神やその教えの存在の成り立ちを際立たせ、また、戦闘中は他の考え事に頭を割かなくていい、余裕のある頭が無ければ全てにおいてデメリットとなるのだった。


「つまるところこの禅問答ぜんもんどうは煩悩に執着した逆凪反動か」


李緋走は全身を食い千切られながら、片足をもがれ、片腕をもがれ、それでもその出血は致死量であった、突然死に、生き返る。


「第三の凶眼、死返玉しかえりだま、ふるべゆらゆらとふるべ、反魂はんごん


この世の者とは思えない名状しがたき何か詠唱うたが聞こえた。


「すべての無限の中核で冒瀆の言辞を吐きちらして沸きかえる、最下の混沌の最後の無定形の暗影にほかならぬ―すなわち時を超越した想像もおよばぬ無明の房室で、下劣な太鼓のくぐもった狂おしき連打と、呪われたフルートのかぼそき単調な音色の只中、餓えて齧りつづけるは、あえてその名を口にした者とておらぬ、果しなき魔王アザトホース」

— (『ラヴクラフト全集 6』、173頁より
















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る